コラム 2019.10.26
【ラグリパWest】選抜出場を生かし、花園を狙う。大阪・金光藤蔭高校

【ラグリパWest】選抜出場を生かし、花園を狙う。大阪・金光藤蔭高校

[ 鎮 勝也 ]
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 部ができたのは1999年。浪花女子が男女共学に移行。前々校名の金光藤蔭になった時だった。社会科教員として赴任してきた久保が同好会として立ち上げた。

 創部21年目を迎えたこの春、全国選抜大会に初出場する。西日本に2つ与えられる実行委員会推薦枠に入った。

 20回大会では予選Gグループ。リーグ戦3試合で1勝2敗と3位になった。
 中部大春日丘には5−38、本郷には5−40だったが、冬の全国大会出場26回の高鍋には29−26。3点差で初白星を挙げた。

 5月の府総体(春季大会)ではリーグ戦で、3位の東海大大阪仰星に0−74、6位の大産大附に19−31と連敗した。

 99回を迎える全国大会の府予選は第3地区に入った。
 初戦となる準々決勝は近大附と対戦する。府総体のCシード決定戦では27−22と5点差で降した相手だ。油断はできない。
 試合は11月3日(日)、近大附グラウンドで午前10時にキックオフされる。

 準決勝はBシードの関大北陽、初めての決勝に出られれば、Aシードの東海大大阪仰星との再戦が濃厚だ。

 決勝は花園第1グラウンドで行われるだけでなく、MBS(毎日放送)の中継がある。
 久保は今年度、管理職である教頭補佐に昇進し学校運営にも携わる。放映は関西ローカルで深夜帯にはなるが、地上波でのチームや学校の宣伝・広告は校務にもつながる。

 久保がひとりで運営を始めたチームは顧問4人になった。全員、ラグビー経験者である。
 久保は神戸国際大、社会科の稲垣陽一は同大、保健・体育の梶村真佑は東海大、化学を教える新任の北村晃一は上宮太子などで楕円球を追った。

 経験者の教員たちが主体の指導体制は、教育を身上とする高校ラグビーにおいて、理想の形である。
 このカルテットで62人の部員(3年=22、2年=20、1年=20)を導いていく。

 上村は笑顔を浮かべる。
「いい監督やコーチに出会えて、感謝しています。スキルも伸ばしてもらえました」
 その思いを形にするためにも、藤色のジャージーを花園の緑の芝生に映えさせたい。
 この色は校名にも入り、スクールカラーにもなっている。


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