セブンズ 2019.09.02

セブンズ日本代表、男女そろって優勝飾る。アジアシリーズ韓国大会

[ 見明亨徳 ]
セブンズ日本代表、男女そろって優勝飾る。アジアシリーズ韓国大会
アジアシリーズ第1戦を制した日本の男子・女子セブンズ代表。目標は東京オリンピック(撮影:長岡洋幸)

 「アジアラグビーセブンズシリーズ2019」の第1戦(男子・女子)が8月31日、9月1日に韓国・仁川市の仁川南洞アジアードラグビー場で開催された。男女とも8カ国・地域が参加しアジアの覇権を争い、日本が男子、女子とも韓国大会を制した。

■日本男子、最初と最後の落ち着きを! 課題を得た優勝

 日本男子はプールA最終戦で先制点を奪われるも逆転、中国を24-12で下し、1位通過でカップトーナメントへ。

 準決勝は韓国と対戦。キックオフやリスタートの空中戦でマイボールとし、主将の副島亀里ララボウ ラティアナラが開始50秒から4分でハットトリックトライを達成。前半で5トライ31点を奪い、試合を決めた。最終スコアは43-5。

韓国のディフェンスを突破する副島亀里ララボウ ラティアナラ(撮影:長岡洋幸)

 決勝は、準決勝で中国に逆転勝ちした香港との対決になった。前半3分、この試合も相手に先制トライを奪われる。日本は試合の入りに大きな課題を得た。
 1分後、吉澤太一がファイブポインターとなり、5-5の同点に追いつく。そしてハーフタイム前につなぎ、本村直樹の逆転トライを呼んだ。14-5で後半へ。
 しかし、後半最初の得点は香港。日本ゴール前、反則から一瞬の間が空いた時を逃さずに加点した(14-12)。
 4分、香港が連続トライ寸前に迫る。日本ゴール前のラック。救ったのは松井千士、ターンオーバーから90メートルほどを走り切り、中央インゴールへ。香港懸命のアタックをしのぎ切り、優勝を勝ち取った(21-12)。

 岩渕健輔ヘッドコーチは、「最初の落ち着き、最後の落ち着きをどうやって選手が持つか。7人制はいろんなことがある。メンタルをコントロールできないと。ワールドシリーズでも最後の10秒で逆転される」と指摘した。
 副島も準決勝の3トライよりも「プレーはまだまだ。ゲーム内での規律を守ることなど自分の課題が出た」と反省していた。今回は、主力の坂井克行、小澤大らが遠征メンバーから外れていた。オリンピック代表への選考は、まだ始まったばかりといえる。

 3位決定戦(韓国 vs 中国)。地元、韓国が前半45秒にあっさりとチョン・ジョンミンがトライすると、19-5と優位に後半へ入った。しかし長身選手、馬力のある選手をそろえた中国は強化が実っている。3分、5分と連続トライで同点(19-19)。そしてフルタイムを報せるホーンが鳴った時、韓国が最後の攻めだったが反則、中国がゴール前タップからサヨナラトライを挙げ3位を奪った(19-24)。
 今大会の中国の充実ぶりはオリンピック出場権争いを激しくさせる契機となった。
 5位決定戦はスリランカがフィリピンに21-14で勝利。7位はUAEで、チャイニーズ・タイペイを31-5で下した。

香港との決勝で快足を飛ばす本村直樹(撮影:長岡洋幸)

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