ワールドラグビーランキング(男子)が7月11日に更新され、ジャパンツアーを2連勝で終えたフランスが順位を2つ上げてトップに立った。
2003年10月にランキングが導入されて以来、フランスが1位になったのは初めて。今年はヨーロッパ王者にもなり、テストマッチの連勝は「10」に伸ばし、来年の自国開催ワールドカップでは優勝候補と言われている。
そのフランスに国立競技場で挑み、15-20と惜敗した日本は10位で変わらず。
フランスがランキング1位に浮上したのは、南半球の2強が地元で格下に敗れたことも関係している。
2019年のワールドカップチャンピオンである南アフリカは先週末、ブルームフォンテインでウェールズに12-13と逆転負けし、1位から3位に陥落した。当時のウェールズのランキングは9位で、南ア代表“スプリングボックス”が地元でウェールズに敗れたのは初めてだった。
そして、1週間前はランキング2位だったニュージーランドは、同国史上最低の4位に転落した。オールブラックスと呼ばれるスター軍団だが、7月9日に地元ダニーデンでアイルランドに12-23と惨敗。過去にもアイルランドに敗れたことはあるニュージーランドだが、ホームで負けたのは今回が初めてだった。
歴史的勝利を遂げたアイルランドは2位に浮上している。
北半球勢がトップ2を占めるのは初めて。
そして、来年のワールドカップで日本と同組に入ることが決まっているイングランド、アルゼンチン、サモアもランキングの順位が変わった。
今夏、オーストラリア遠征の初戦で敗れたイングランドだが、ブリスベンでおこなわれた2戦目でリベンジし、オーストラリアと入れ替わって5位に戻った。
一方、アルゼンチンは地元のサルタで当時ランキングが下だったスコットランドに15点差以上(6-29)で負けたため、2.01ポイント減らし、7位から9位に落ちた。
サモアは、現在フィジーで開催中のパシフィック・ネーションズカップで、オーストラリアAとの開幕戦を制したのに続いて、先週末はトンガに34-18で勝って優勝に王手をかけ、世界ランキングは13位に上がっている。
そのほか、トップ10以下で注目は、13位だったジョージアが地元のバトゥミでティア1(強豪国)とされるイタリアを相手に28-19と歴史的な勝利を収め、12位に上がり、来年のワールドカップへ向けて大きな自信をつけた。
It has been a weekend of firsts@GeorgianRugby 🇬🇪 pic.twitter.com/LByePQm5oC
— World Rugby (@WorldRugby) July 10, 2022
また、代表選手の資格違反があったスペインに替わって繰り上がりで来年のワールドカップ出場権を与えられたルーマニアは、日本遠征を終えて帰国したウルグアイに挑んでアウェイゲームを30-22で制し、3ランクアップの16位となっている。
そして、74位のアルジェリアも将来が楽しみな国のひとつであり、先週、ワールドカップ2023への夢は絶たれたものの、同大会のアフリカ地区最終予選を兼ねたアフリカカップで3位に入り、世界ランキングは2週間前の90位から大幅アップとなった。