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埼玉ワイルドナイツ、リーグワンへ始動。山沢拓也・京平の兄弟がグラウンドでそろい踏み

2021.08.31

地元・深谷高出身の山沢兄弟(拓也・京平)が揃って熊谷のグラウンドに立った(撮影:松本かおり)

 8月30日、リーグワンで初代王者を目指す埼玉ワイルドナイツが、完成したばかりの熊谷市内のグラウンドとクラブハウスでシーズンに向けた全体練習をスタートさせた。
 この日は屋内運動場、宿泊施設を含む「さくらオーバルフォート」も公開され、40社近い報道陣が取材に訪れた(落成記念式典は9月18日)。 新しい施設ではすでに8月中旬から個人トレーニングは始まっており、この日がチームとしてのスタート。ニュージーランドに滞在しているロビー・ディーンズ監督もオンラインでミーティングに出席。日本代表選手やまだ来日していない外国人選手を除く30名が2時間弱、35度の猛暑の中で汗を流した。

 練習後、SO山沢拓也、WTB/FB竹山晃暉が取材に応じた。山沢は「高校生のとき、試合でアップしていたところ(以前は練習グラウンドだった)が…不思議な感覚」と、地元(深谷高)ならではの感慨を覚えた様子。
「これからこのグラウンドとクラブハウスでたくさんの時間を重ねて、新リーグのチャンピオンになれるように頑張りたい」

 グラウンドには、4月に明大から加入した弟・京平(SO/FB)の姿もあった。兄同様、大器の期待も高い弟は明大4年時に大きなケガを負い、この春はリハビリに費やした。チーム練習のスタート日が、初めて兄弟揃ってグラウンドに立った日にもなった。
「ポジションも近いので、自分が教えられることがあれば」
 二人がどのポジションを担うかが、今季のワイルドナイツの見どころの一つになる。

「海外からいろんな選手が来る。どのチームも強い。そこでトップになるのは絶対で、それ以上に今まで以上に観ていて楽しいラグビーをしたい」
 兄ならではの気遣いと同時に、トップリーグ最後の王者の10番を担った誇りも見せた。

 昨季、新人賞に輝いた竹山晃暉は「シーズンに入ったら剃ります」と、髭をたくわえてカメラの前に姿を現した。新しくなった環境で、お気に入りはロッカーだという。
「みんなオリジナルの使い方をしてます。風呂場も交代浴が出来て気持ちいい。施設として文句なし」

 昨季、シーズン半ばで足を痛め、決勝戦には出られなかった。今季はその悔しさを晴らすと同時に、同じポジションの先輩で引退したポスト福岡堅樹の期待も担う。
「堅樹さんがいなくなって弱くなったと言われないようにしたい。穴にならないよう頑張ります」 

 リーグワンへの出場、優勝を目指すだけでなく、埼玉に移転したことで、新たな責任感も芽生えた。
「ワイルドナイツを継続して作っていくのは小学生、中学生。コロナ禍で難しいですが、地域の子供たちと何か交流できないか、スタッフとも話しています」

 熊谷で新たなスタートを切ったワイルドナイツ。来年1月に開幕するリーグワンでも、話題の中心になりそうだ。

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*8月25日発売のラグビーマガジン10月号では、飯島均GMにワイルドナイツの「これから」を語ってもらっています。そちらも合わせてご確認ください。

WTB/FB竹山晃暉は髭をたくわえて報道陣の前へ。「シーズンに入ったら剃ります」(撮影:松本かおり)
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