世界ランキング14位のジョージア代表“レロス”が、誇り高きラグビー伝統国のウェールズ代表を倒した。11月19日に敵地カーディフのプリンシパリティ・スタジアムで挑み、13-12で歓喜。ジョージアがウェールズに勝ったのは初めてだ。
来年のラグビーワールドカップで両チームは一緒のプールCに入ることが決まっており、ジョージアは前哨戦となった4度目の挑戦で、悲願のベスト8入りへ向けて大きな自信をつかんだ。
ジョージアは立ち上がりからウェールズにプレッシャーをかけ、ペナルティゴール(PG)で先制。
その後、ウェールズに2トライを許して9点ビハインドで折り返しとなったが、危険なプレーをした相手選手にイエローカードが出て数的有利だった58分(後半18分)、ジョージアは強力FWがゴール前のスクラムで圧力をかけてアドバンテージを得ると、SOテド・アブジャンダゼが左の空いたスペースへキックパスを放ち、WTBアレクサンドル・トドゥアがインゴールに持ち込んだ。コンバージョンも決まって2点差となる。
ディフェンスでも粘り強かったジョージア。
そして、10-12で迎えた76分、スクラムに自信を持つジョージアのFWパックが、そのセットピースで圧倒してペナルティを得ると、数分前に交替で入ったばかりの21歳の新鋭SOルカ・マトカヴァが約45メートルの距離からPGを決め、逆転に成功した。
試合終了間際の79分にウェールズが22メートルライン手前のスクラムから攻める機会を得たが、またもジョージアは強力なパックがプレッシャーをかけてピンチを脱出。数秒後にノーサイドの笛が吹かれ、歴史的初勝利となった。
同日、ルーマニアのブカレストではトンガ代表とウルグアイ代表が初めて対戦し、トンガが43-19で勝っている。
ワールドラグビーによる国代表資格の規定変更により、トンガ代表はルーツを持つ他国代表経験者を多く受け入れており、この日は元オールブラックス(ニュージーランド代表)FLのヴァエア・フィフィタも母国ナショナルチームの背番号6をつけて勝利に貢献した。
また、オランダのアムステルダムではカナダ代表とナミビア代表が激突し、アフリカ大陸でナンバー2のナミビア代表が43-37で歴史的初勝利を収めている。
両チームは2019年のラグビーワールドカップ日本大会でも対戦することになっていたが、台風の影響で試合中止となり、それ以来の顔合わせだった。