ラグビーリパブリック

【RWC2021】豪州とフランスが準々決勝進出。A・C組の3位は苦戦で日本にもチャンス。

2022.10.22

活躍した豪州のSHバティバサガ(Photo by Hannah Peters - World Rugby/World Rugby via Getty Images)


 ニュージーランドで開催中のラグビーワールドカップ2021(第9回女子大会)は、プールステージの最終ラウンドに入り、10月22日にファンガレイのノースランドイベントセンターで3試合がおこなわれ、プールAのオーストラリアとプールCのフランスが各組2位以上が確定となり、準々決勝進出を決めた。

 開幕から連勝のニュージーランド(プールA)、カナダ(プールB)、イングランド(プールC)はすでに8強入りを決めており、残りは3枠で、日本にも可能性は残っている。

 オーストラリアは同じく1勝1敗だったウェールズと対戦し、13-7で勝利。
 立ち上がりよく、序盤から敵陣深くに入り、前半5分、密集から持ち出したSHイリセヴァ・バティバサガが俊敏な動きでインゴールへ抜け先制した。
 対するウェールズは23分、ゴールに迫ってFWのピック&ゴーでトライ。コンバージョンも決まり同点となった。
 しかしオーストラリアはハーフタイム前、ペナルティゴール(PG)で勝ち越し、10-7で折り返す。

 後半もオーストラリアが優勢にゲームを進めたが、ウェールズは最終的に260回のタックルを放つなど、しぶとく戦った。だが、何度もチャンスをつくりながら決め手を欠いたオーストラリアに対し、ウェールズもエラーや反則が多く、流れを変えることができなかった。
 70分(後半30分)に危険なタックルをしたオーストラリアの選手にイエローカードが提示され、ウェールズは数的有利となったが、敵陣深くに入ることができず、逆にオーストラリアが78分にPGで加点し、そのまま逃げ切った。

 オーストラリアは2勝1敗(総勝点8)となり、プールAを2位通過でノックアウトステージに進む。
 一方、敗れたウェールズだが、各プールの3位チームのうち成績(総勝点・得失点差など)上位2チームが8強入りとなるため、まだ準々決勝進出の可能性は残っている。この日、7点差以内の敗戦だったことによりボーナスポイントを獲得し、1勝2敗(総勝点5/得失点差-47)となり、他プールの結果待ちとなる。

計9トライを挙げたNZ(Photo by Fiona Goodall – World Rugby/World Rugby via Getty Images)

 開幕から2連勝でプールAの1位通過を決めていたニュージーランドは、スコットランドを57-0と圧倒。ノックアウトステージを見据え、32人のスコッド全体で戦うローテーションポリシーでチャンスをもらったフレッシュなメンバーたちも躍動し、選手層の厚さを示した。

 ニュージーランドは3試合連続フルポイント獲得で総勝点15、得失点差は+125となり、トップシードで準々決勝に進むことが濃厚となった。
 一方、12年ぶり(3大会ぶり)のワールドカップ出場となったスコットランドは、初戦はウェールズに3点差、2戦目はオーストラリアに2点差で惜敗しており、奮闘したが3戦全敗で戦いを終えた。

フィジーに大勝したフランスだが、ノックアウトステージへ向けラインアウトは修正課題となった
(Photo by Hannah Peters – World Rugby/World Rugby via Getty Images)

 プールCでは、フランスがフィジーを44-0で下し、ノックアウトステージへ弾みをつけた。
 フランスは、先週のイングランド戦(●7-13)でキープレーヤーのSHロール・サンシュスが膝の前十字靱帯断裂で離脱となり、替わって9番をつけたポリーヌ・ブルドンがプレーヤー・オブ・ザ・マッチの活躍。
 チーム全体的にエラーは少なくなかったが、終始落ち着いてゲームを進め、計7トライを重ねた。

 一方、今大会がワールドカップ初出場で、先週の南アフリカ戦で歴史的な初勝利をつかんだフィジーは、その勢いのまま準々決勝進出への望みをつなげたかったが、連係ミスやハンドリングエラー、反則が多かったことも響いてなかなか敵陣22メートルライン内に入ることができず、完封負け。総勝点4のままで、他組の3位チームは総勝点5以上のため、プールステージ敗退が決まった。
 
 そして、23日に運命の一戦に臨む日本(現在、総勝点0)は、プールBで3位になれば準々決勝進出の可能性があり、対戦相手となる総勝点5のイタリアにボーナスポイント(4トライ以上挙げれば勝点1/7点差以内の負けで勝点1)を許さず、自分たちは4トライ以上挙げて勝利することが絶対条件となる。

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