南半球の強豪4か国が競う「ザ・ラグビーチャンピオンシップ 2022」で、南アフリカ代表“スプリングボックス”が3年ぶりのタイトル奪取へ望みをつないだ。2019年のワールドカップ優勝チームでもある南アフリカ代表(世界ランキング3位)は、南米のブエノスアイレスへ飛んで現地時間9月17日にアルゼンチン代表(同6位)と対戦し、36-20で競り勝った。
南アフリカ代表はこれで3勝2敗(勝点14)となり、首位のニュージーランド代表に並んだ(得失点差でニュージーランドが上位)。
アルゼンチン代表は2勝3敗(勝点9)。
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3-3で迎えた前半20分、攻め込んでゴールラインを割った南アフリカに対し、アルゼンチンはグラウンディングを許さなかったが、レフリーはオフサイドの反則があったとして南アフリカにペナルティトライを与えた。
アルゼンチンにイエローカードが出て数的有利の南アフリカは、相手に反則が続いたこともあって28分にも敵陣深くに入って攻め、SHジェイデン・ヘンドリクサが中央を抜けてインゴールに持ち込んだ。そして、32分にはラインアウトからモールで押し込み追加点を獲得。
一方、ホームで勝利を狙ったアルゼンチンだが、前半だけでペナルティ12回、タックルミスも多く、なかなか主導権を握ることができなかった。
それでも、16点ビハインドで折り返したアルゼンチンは地元ファンの声援もあって後半チームを立て直し、66分(後半26分)、堅守の南アフリカから7点を奪う。数分前に相手にイエローカードが出ていたこともあって敵陣深くで攻め続け、ゴールに迫ったアルゼンチンのSHトマス・クベッリに対し、南アフリカのFLクワッガ・スミスがからんでトライをさせなかったが、レフリーはTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で危険なプレーがあったことを確認し、ペナルティトライを宣告した。
もう1枚イエローカードが提示されて13人になった南アフリカに対し、アルゼンチンはさらに69分、FLマルコス・クレメールとの連係でフラットパスをもらったCTBマティアス・モローニが敵陣10メートルライン付近から抜け、ゴールへ走り切り、トライ。コンバージョンも成功で2点差に詰めた。
しかし、南アフリカは75分、敵陣深くに入ってアドバンテージを得、CTBダミアン・デアレンディがピックアップからの力強いレッグドライブでリードを拡大。試合終了間際にもボールをつないでHOマルコム・マークスがトライゲッターとなり、勝利とともにボーナスポイントも獲得した。
熱闘が繰り広げられてきた「ザ・ラグビーチャンピオンシップ 2022」は次週が最終節。南アフリカ代表は自国に戻り、現地時間24日にダーバンでアルゼンチン代表と再戦する。