オールブラックスとしての夢もあるから、母国に帰る時なのかもしれない。東京サントリーサンゴリアスに加入して、リーグワン優勝には一歩届かなかったけれど、最高のプレーを見せてくれた。
ダミアン・マッケンジー、ラグビー王国ニュージーランドのファンタジスタ。ショットの出番となれば、ゴールポストに照準を合わせてニヤリと笑い、厳しい角度からでも決める。ゴールキックに加えて7トライも挙げ、191得点。リーグワンの初代得点王となった。
「この賞をいただけて非常に光栄です。日本でのシーズンを私自身もとてもエンジョイしました。すばらしいシーズンだったと思います。最後、決勝でパナソニックのみなさんが勝利したわけですから、おめでとうございますとお伝えしたいのと同時に、自分自身、サントリーというすばらしいチームで1シーズン過ごすことができて、本当にすばらしい思い出になると思います」
5月30日に開催された「NTTリーグワンアワード2022」でそうコメントしたマッケンジーは、スタンドオフとしても才能豊かだが、フルバックでベストフィフティーンにも選出された。
個人賞ではほかに、最多トライゲッター賞はディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)と山下楽平(コベルコ神戸スティーラーズ)が獲得した。リーグ戦でともに11トライを記録。
センターでベストフィフティーンにも選ばれたライリーは、チームの優勝にも貢献し、「本当にいい1年だったと思います。この賞をいただけたことはとても光栄ですが、チームメイトのおかげだと思っていますので、チームメイトに感謝したいと思います」と喜びを語った。
ウィングの山下はルーキーイヤーの2014年度トップリーグでも最多トライゲッターとなっており、2回目の称号獲得だ。
「デビューシーズン以来、ここに戻ってくることができて、嬉しく思っています。ただ、僕ひとりで獲ったわけではなくて、チームメイトがチャンスメイクをしてくれて、僕自身、ボールをキャッチすればトライできるというトライばかりだったので、チームメイトに感謝しています」
ベストキッカーは、ゴールキックの規定回数到達者のなかで成功率が最も高い92.1%だった、横浜キヤノンイーグルスのフルバック、エスピー・マレーとなった。
リーグ戦において、タックル数が上位かつ成功率の最も高い選手に贈られるベストタックラー賞は、87.3%を記録した東京サントリーサンゴリアスのフランカー、小澤直輝が受賞した。表彰式では次のようにコメントした。
「今シーズンは毎週毎週、相手のメンバー表を見て、国内外のすばらしい選手の名前があって、試合をするのが本当に毎試合楽しみなシーズンでした。引き続き、自分のプレーがチームの勝利にどうやったら貢献できるのかということを考えながらプレーしたいと思います」
そして、ベストホイッスル賞は久保修平レフリーが受賞している。久保レフリーは、トップリーグ2021では最も優秀だと思われるレフリーに贈られる「マニフレックス賞」を受賞しており、2季連続で高い評価を得た。
■100試合出場達成選手
今季100試合出場を達成した選手(トップリーグのリーグ戦とリーグワンの公式戦出場の通算記録)
田村優(横浜キヤノンイーグルス)
森雄基(リコーブラックラムズ東京)
リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)
ツイ ヘンドリック(東京サントリーサンゴリアス)
松岡勇(花園近鉄ライナーズ)
三上正貴(東芝ブレイブルーパス東京)
※ 達成順