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デュポン&ンタマックのコンビが久々に復活。フランスがネーションズチャンピオンシップ フィジー戦の登録メンバーを発表

2026.11.06

久々に代表チームでデュポンとコンビを組むSOロマン・ンタマック(左)。右はWTBルイ・ビエル=ビアレ(Photo/Getty Images)

 ネーションズチャンピオンシップ第4節・フィジー戦に向けてフランス代表のメンバーが発表された。

 9月の末に「まるでサバイバーのフランス代表チームを組んでいるような感覚に陥ることがある」と嘆いていたファビアン・ガルチエHCだが、その後もさらに多くの負傷による離脱の連鎖が止まらない。準備合宿2日目の10月27日には「選出可能性のあった選手たち20名が負傷している」と説明しつつも、「しかし、我々は可能な限り最高のフランス代表チームを作り上げるべく、すでに気持ちを切り替えて準備に没頭している。我々の野心が揺らぐことはないし、それどころか10倍にも膨らみ上がっているほどだ」と意気込みを見せていた。

 左PRは、安定したパフォーマンスを見せるジャン=バティスト・グロが先発し、ジェファーソン・ポワロがバックアップを務める。ジュリアン・マルシャンを欠くHOはマキシム・ラモットがスタートから出場し、ペアト・モヴァカが交代枠に回る。右PRはシピリ・ファラテアが先発し、ふくらはぎの負傷から実戦復帰となるレジス・モンターニュが途中出場に備える。

 チボー・フラマンとエマニュエル・メアフーの主軸2人を欠くLOは、左にラインアウトで強みを持つフロリアン・ヴェラアグを、右にはミカエル・ギヤールを起用。ギヤールはこの夏に体重を6kg落とし、4月に右膝を負傷する前の動きのキレを取り戻している。

 また、今夏のオーストラリア戦で代表デビューを果たしたトム・スタニフォースもベンチメンバーに名を連ねた。

 FLにはポール・ブドゥアンとカメロン・ウォキが起用された。ブドゥアンは昨年11月のフィジー戦以来、ウォキは2025年7月のニュージーランド遠征以来の復帰となる。NO8にはフランソワ・クロスが入る。クロスの同ポジション起用について、ガルチエHCは次のように説明した。

「彼はトゥールーズの育成時代やU20代表でもNO8を経験しており、現在も所属クラブで試合終盤にNO8に入るケースがある。我々のチームにおいてこのポジションは、LOやFLの役割を補完する存在だ。フランソワが入ることでピッチ上のバランスが整う」

 メンバー発表前日となる11月4日の練習では、途中出場が予定されていたフランカーのオスカー・ジェグーが肋骨の軟骨を痛めるアクシデントが発生した。翌週の南アフリカ戦での復帰を見据えて回復を優先する判断が下され、交代枠には出場すれば初キャップとなるエステバン・カピラが抜擢された。

 ガルチエHCは「ジェグーの離脱により、FW5人・BK3人のベンチ構成を断念し、実質的に6人:2人の配置へ変更した」と明かす。ジェグーは過去に代表戦で緊急対応としてCTBに入った経験もある。カピラも高い身体能力を持ち、7人制ラグビーの経験もあるが、ジェグーとは異なるプロフィールの持ち主である。

 相次ぐ負傷者に直面しているガルチエHCは、「選手たちは常に負傷のリスクと隣り合わせでプレーしている」と厳しい現状を付け加えた。

 なお、LOおよびFL、NO8のポジションをカバーできるシャルル・オリヴォンも途中交代要員として待機する。

 ラインアウトの空中戦で強みを持つヴェラアグとウォキが揃ったことで、空中戦の精度向上にも期待がかかる。

 ガルチエHCは「チームの平均身長が高くなり、大型ジャンパーが2人そろった。メインジャンパー1人体制で臨むことが多く、チームによっては3人配置する場合もある。今回はマイボールラインアウトでの選択肢が増えるだけでなく、相手ボールを奪う精度も高まる」と期待する。

 さらに、課題となっているスクラムについては次のように語った。

「多くの時間を費やして取り組んできた。今回は準備のメソッドを変更し、新たな手法を取り入れている。ただ普段一緒にプレーしていないFW陣が、8人の力勝負における組織的な感覚を見出すには、10日という期間は長くもあり、短くもある。対戦相手を見ると、彼らは7月からすでにシーズンをスタートさせており、フィジーはすでに5~6試合、南アフリカに至っては10試合以上、強豪国と戦い実戦を重ねてきた。対する我々は、独自のメソッドを用いて実戦さながらのシミュレーションを行ってきたわけだが、その内容には私自身、満足している。あとは、それをピッチ上で実際に適用したときにどう出るか見極めるだけだ」

 また、SHアントワンヌ・デュポンとSOロマン・ンタマックが、609日ぶりにフランス代表でハーフバックのコンビを組む。2023年ワールドカップ以降は相次ぐ負傷やデュポンの五輪参加の影響により、両選手が代表で同時に先発出場したのはわずか2回にとどまっていた。

「彼らが一緒にプレーすることは、チームに大きなプラスをもたらす」と指揮官は喜びを語った。「フランス代表にとって強みであり、彼ら自身にとっても大きな意味がある。2023年W杯後の第2期体制ではともにプレーした時間が短かったとはいえ、彼らには積み重ねてきた共通の経験がある。とはいえ、彼らはこのチームでもう一度プレーを重ねる必要がある。このレベルにおいてチームとしての経験値は極めて重要」

 なお、SHのバックアップにはマキシム・リュキュが控える。

 今夏の3戦で成功を博したヨラム・モエファナとファビアン・ブロー=ボワリーのCTBコンビだったが、ブロー=ボワリーの負傷欠場により、カルヴィン・グルグが代表戦で初の先発出場を飾る。

 WTBにはルイ・ビエル=ビアレとアーロン・グランディディエ=ンカナングが起用される。グランディディエ=ンカナングは今夏のオーストラリア戦で代表デビューを果たして強い存在感を示し、WTBのポジション争いで一気に評価を高めた。

 ガルチエHCは「今年の夏、彼は最初の代表候補リスト42名には含まれていなかった」と明かす。「6月19日のイングランドXV戦でグレゴワール・アルフイユが負傷した。私はアーロンに電話をかけ、『遠征には来てもらうが、試合に出られない可能性もある』と伝えた。彼は『問題ありません。得られるチャンスはすべてつかみ取ります』と答えた。そして彼は実際に来てジャージーをつかみ取り、それを手放さない。彼の強みは空中戦だが、さらにブレイクダウンでの圧倒的な仕事量・激しさを加え、キックの精度も向上させた。ボールを持てば予測不能でありながら、空中戦やブレイクダウンでは絶大な信頼が置ける存在だ。何より、期待にしっかりと応えてくれる。新しくこのチームに入ってくる他の選手たちにとっても、見習うべき素晴らしいお手本だ」

 なお、CTBとWTBの両ポジションに対応可能なエミリアン・ガイユトンがリザーブに控える。

 このチームの絶対的な存在のFBトマ・ラモス、さらに夏のオーストラリア戦、日本戦でFBに入り、ンタマックとダブル司令塔体制でチームのプレーを盛り上げていたSOマチュー・ジャリベールが負傷したことにより、テオ・アティソベがその役割を任された。

 ガルチエHCは今年7月、従来の夏の遠征よりも競争力の高いメンバーで南半球遠征へ臨んだ。その結果、今回のメンバー選考にも継続性が生まれており、NZ戦(32-34)、オーストラリア戦(42-26)、日本戦(42-15)を戦った遠征メンバーから、先発15名中9名(ラモット、ファラテア、ヴェラアグ、ギヤール、ンタマック、モエファナ、グルグ、グランディディエ=ンカナング、アティソベ)が名を連ねている。ジェグー、ガゾッティ、ヌシのバックロートリオが離脱していなければ、その数はさらに多かっただろう。「夏の遠征の良い流れを維持していきたい。この大会を戦い抜いていく」とガルチエHCは語った。

 一方、対戦相手のフィジーはTOP14やProD2でプレーする選手が多く、今回の試合メンバー23名のうち11名がTOP14所属の選手で占められている(PR ルケ・タンギ<バイヨンヌ>、FLピタ・ガス・ソワクラ<クレルモン>、NO8ネイサン・ヒューズ<ラシン92>、SHシミオネ・クルヴォリ<ヴァンヌ>、WTBチウタ・ワイニンゴロ<リヨン>、CTBヴィナヤ・ハンボシ<ラシン92>、CTBイオセフォ・マシ<リヨン>、WTBセレスティノ・ラウタウマンダ<ラシン92>、FBサレシ・ラヤシ<ボルドー>、LO/FLペゼリ・ヤト<ペルピニャン>、CTBシレリ・マンガラ<バイヨンヌ>)。

 ガルチエHCは「1990年代後半、プロ化に伴って多くのフィジー出身選手がフランスへ渡り、各クラブで確固たる地位を築いてきた。個々の能力が高く、1対1の勝負を好み、パワフルかつ器用だ。リーグのトライランキング上位にも常に顔を出している」と警戒を強める。実際にワイニンゴロは昨季TOP14のトライ王(18トライ)であり、今季もクラブのチームメイトのギャバン・ローと並びトライランキング首位(7トライ)を走っている。

「土曜日の試合は、非常に見応えのある攻撃的な展開になるだろう。我々も試合を楽しみにしているが、彼らが相手となれば何が起きるか予測がつかない。ラグビーファンにとって見逃せない一戦になるはずだ」とガルチエHCは予想する。

 さらに、フィジーの新指揮官ジェイク・ホワイトHCについても触れ、「彼は2007年に南アフリカ代表を世界一へ導いた名将だ。現役の代表監督でW杯優勝経験を持つのは、彼と南アフリカのラシー・エラスマスHCくらいだろう。卓越した手腕を持つ指揮官であり、我々はそうした卓越した指導力とも知恵比べをすることになる」と語った。

◾️ネーションズチャンピオンシップ2026[ラウンド4]
11月7日(土)21:10 KO※日本時間 11月8日(日)5 :10 KO
フランス代表 vs フィジー代表
@グルパマ・スタジアム(リヨン)

<フランス代表>
▼スターティングXV

  1. ジャン=バティスト・グロ(27歳/45キャップ/トゥーロン)
  2. マキシム・ラモット(28歳/6キャップ/ボルドー)
  3. シピリ・ファラテア(29歳/15キャップ/ボルドー)
  4. フロリアン・ヴェラアグ(29歳/5キャップ/モンペリエ)
  5. ミカエル・ギヤール(25歳/19キャップ/リヨン)
  6. カメロン・ウォキ(27歳/32キャップ/ボルドー)
  7. ポール・ブドゥアン(26歳/21キャップ/ラ・ロシェル)
  8. フランソワ・クロス(32歳/44キャップ/トゥールーズ)
  9. アントワンヌ・デュポン(29歳/64キャップ/トゥールーズ)
  10. ロマン・ンタマック(27歳/45キャップ/トゥールーズ)
  11. ルイ・ビエル=ビアレ(23歳/27キャップ/ボルドー)
  12. ヨラム・モエファナ(26歳/42キャップ/ボルドー)
  13. カルヴィン・グルグ(21歳/4キャップ/トゥールーズ)
  14. アーロン・グランディディエ=ンカナング(26歳/2キャップ/ポー)
  15. テオ・アティソベ(21歳/16キャップ/ポー)
    ▼リザーブ
  16. ペアト・モヴァカ(29歳/46キャップ/トゥールーズ)
  17. ジェファーソン・ポワロ(33歳/39キャップ/ボルドー)
  18. レジス・モンターニュ(26歳/9キャップ/クレルモン)
  19. トム・スタニフォース(32歳/3キャップ/カストル)
  20. シャルル・オリヴォン(33歳/53キャップ/トゥーロン)
  21. エステバン・カピラ(23歳/0キャップ/バイヨンヌ)
  22. マキシム・リュキュ(33歳/33キャップ/ボルドー)
  23. エミリアン・ガイユトン(23歳/13キャップ/ポー)
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