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フランスがシックスネーションズ第2戦ウエールズ戦の登録メンバーを発表。渦中のデュポン&ジュロンも先発入り。

2026.02.13

2月11日のトレーニングセッションの様子。敵地での精神的なタフさが問われる戦いとなる(Photo/Getty Images)

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 アイルランドに36-14と快勝し、シックスネーションズ開幕戦を最高の形で飾ったフランス代表が、第2節のウェールズ戦に向けた登録メンバー23名を発表した。

 スターティングメンバーのFW8人は、前節と同じ顔ぶれが名を連ねた。ファビアン・ガルチエHCはその意図を問われ、「前節で見せたパフォーマンス」と即答した上で、「チームのバランスと、現時点での各選手のコンディションを総合的に判断した結果である」と付け加え、現在の編成がベストな布陣であることを強調した。

 一方、ベンチメンバーでは戦略的な入れ替えが見られる。HOはペアト・モヴァカに代わりマキシム・ラモットが抜擢された。また、LOにはチボー・フラマンが復帰を果たした。フラマンは前節、妻の不妊治療への付き添いを優先し欠場していたが、その不在を埋めたユーゴ・オラドゥと入れ替わる形での復帰となる。

 ガルチエHCはこれらの選考について、「モヴァカやオラドゥに不満があるわけではない。しかし、そこには常に競争というものがあるのです」と説明した。「代表チームの扉は常に開かわれています。所属クラブはもちろん、代表においても高いパフォーマンスを発揮し、チーム内に良い競争を生み出してくれる選手を我々は見たいと考えている」と、選手層をさらに厚くしていく重要性を説いた。

 BK陣は、負傷による離脱が相次いだ。ヨラム・モエファナ(膝)とニコラ・ドゥポルテール(ふくらはぎ)の両CTBが共に欠場を余儀なくされたため、代わってポーでコンビを組むファビアン・ブロー=ボワリーとエミリアン・ガイユトンが先発の座を射止めた。

 特に注目を集めるのが、初キャップを刻む20歳のブロー=ボワリーである。プロ2年目となる今季、すでにトップ14で13試合(全先発)、チャンピオンズカップで2試合(1試合先発)に出場しており、両大会合わせて9トライを挙げている。190cmの長身と94kgの強靭な体格を活かしながらも知的なプレースタイルは、2000年代に活躍した「レ・ブルー」のレジェンド、ヤニック・ジョジオンを彷彿させると、ラグビー通が口を揃える。

 パトリック・アルレターズ アタックコーチは「彼にはジョジオンを思わせる才能がある。無駄がなく周囲を活かすプレーに長け、ランのコースが非常に洗練されている」と、その才能を高く評価している。

この抜擢により、11. ルイ・ビエル=ビアレ(22歳)、12. ブロ=ボワリー(20歳)、13. ガイユトン(22歳)、14. テオ・アティソベ(21歳)とスリークォーターは、極めてフレッシュで野心的な構成となった。

 また、ベンチには、先週の試合で足首を痛めたケヴィン・グルグに代わって、ノア・ネネ(21歳)が入る。昨季、プロD2(2部リーグ)のダックスへレンタル移籍し、14試合で15トライを挙げてブレイクした大器である。昨年1月の代表合宿にサプライズ招集されたが、2月に負った肩の負傷のためにシーズンを終えることになった。今季、スタッド・フランセに戻り、開幕から12試合に出場、7トライを挙げ、チームの大きな戦力となっている。

 ネネは「プロD2の肉体的に完成された『大人』を相手に揉まれたことで、自分のフィジカルが引き上げられた」と語る。192cm、108kgという破格のサイズを活かし、接点での強さとスピードを兼ね備えた彼は、試合後半のインパクトプレーヤーとして大きな期待がかかる。

 チームの周辺では、SHアントワンヌ・デュポンとFL/NO8アントニー・ジュロンの肖像権契約に関する疑惑が報じられるなど、ピッチ外での騒がしさも見られる。記者からの質問に対し、ガルチエHCは冷静にこう答えた。

「そうしたニュースがチーム内でも話題に上っているのは事実です。我々はそのことについて話をしましたし、選手間でも話をしています。しかし、それはあくまで『競技外』の事。我々はフランス代表としての活動、そしてピッチ上でのパフォーマンスにフォーカスしています」

 指揮官がより神経を尖らせているのは、敵地プリンシパリティ・スタジアムが持つ独特の雰囲気である。「初キャップの選手たちにとって、あのスタジアムの空気は衝撃となるでしょう。スタジアムに到着した瞬間、ウェールズの合唱に心をもぎ取られるような衝撃を受けるはずです。バスを降りて通路を歩いている時から、ピッチに立つその瞬間まで、歌声はずっと続くのです。凄まじく感情が揺さぶられる。それは時に戦力の差を埋めてしまうほどの力を持っている。ウェールズの選手には限界を超えた力を与え、我々はその雰囲気に呑まれてしまう可能性があるのです」

 ガルチエHCは、若きチームに対し、精神的な強固さを求める言葉で締めくくった。

「シックスネーションズに簡単な試合は存在しない。過去の成績に関係なく、隙を見せればたちまち窮地に立たされる。ウェールズは試合開始のホイッスルとともに、怒涛の勢いで襲いかかってくるはず。あの場所は、『超人』が輝く場所ではない。激しい戦いを望む強い意志を持ち、かつ、しっかり組織化されたチームだけが勝利を掴める場所なのです」

フランス代表 ウェールズ戦メンバー

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