■関西大学Aリーグ
11月2日@宝が池球技場(京都)
【京都産業大 47−26 近畿大】
関西ラグビーは早くも後半戦に突入。11月2日には昨季の4強同士がぶつかる第5節を迎えた。
宝が池球技場での第1試合は京産大×近大。負ければ選手権出場がより遠のく近大だったが、26-47で敗れた。終盤まで粘るも、最後は突き放された。
前半にゲームを掌握したのは京産大だった。
先制トライは6分。FB宮里快一、SO吉本大悟がキックでエリアを取り、局地戦をLO石川東樹が制した。
その4分後には、FL平野龍が中盤エリアでスティールを決めると、SH髙木城治のパスをフラットに受けてトライラインも越えた。
先制パンチに成功した後も、京産大はコリジョンで圧倒した。
19分にはカウンターアタックを起点に、WTB小林修市がグラバーキックを自ら拾い上げて右コーナーに飛び込む。19-0とリードを広げた。
小林は前半終了間際にもトライを決め、失点を30分に1本に抑えた(NO8小西泰誠のラインアウトスティールからCTB井上晴嵐のトライ)。
しかし、26-7で迎えた後半は近大の猛攻に遭った。
接点で前に出られなくなり、セットプレーでミスや反則を重ねた。
近大の神本健司監督はハーフタイムで「ゲーム自体は死んでいない」と鼓舞。その声に選手たちが応えた。
立ち上がり、前半終了間際にプッシュできたスクラムでペナルティを誘った。
7分には相手のラインアウトのミスを突く。FB太田啓嵩、WTB松本睦月で右タッチライン際を崩した。
15分には相手のキックミスと反則からスコアを縮め、23分には一度はグラウンディング寸前でノックフォワードとなるも、PR弓部智希の突破からLO中田悠生がトライ。26-26と同点に追いついた。
なおも敵陣で攻め込む機会を得たが、途中出場のWTB太田陸斗が京産大の窮地を救った。
外側の1対1をタックルで仕留め、すぐさまカウンターラックを決めた。
29分にはこれを起点にモールで前進、脇をLO石橋チューカが抜け出した。
再びリードを奪うと、終盤に2トライを追加。ボーナスポイントも獲得して、ノーサイドを迎えた。
「タフなゲームになる覚悟はできていた」と京産大の廣瀬佳司監督。同点に追いつかれた際には「ここからが勝負」と戦況を見つめ、「素晴らしい試合をしてくれた」と総括した。
敗れた近大の神本監督は「選手たちはよくやってくれた」と労い、「申し訳ない気持ちでいっぱい。最後の2試合はなんとか勝たせてあげたい」と語った。
■関西大学Aリーグ
11月2日@宝が池球技場(京都)
【天理大 41−0 関西学院大】
第2試合は天理大と関西学院大の全勝対決。41-0で天理大が完封勝利を収めた。
先制トライは15分。LO岡﨑慶喜のスティールでピンチを凌いで攻勢に転じ、粘り強くフェーズを重ねる。
最後はNO8木下颯のオフロードパスに反応したWTB平松麟太郎がトライラインを越えた。
さらに20分、23分と、相手の一瞬のスキやミスを見逃さずにトライをたたみかける。
その後はスクラムの劣勢などから、29分、33分と自陣22メートル内のピンチが続くも、関西学院大はいずれも自分たちのエラーでアタックを展開できなかった。
試合終了間際にはWTB平松が突破、FBフィリモネ・サイアのトライに繋げた。
26-0で迎えた後半も、大きく優劣は変わらなかった。
10分、16分とライン際の防御も光るWTBフコフカ・ルカスが2トライを挙げる。
以降は相手に攻め込まれる時間帯も続いたが、二度のノットグラウンディングなどで得点を許さなかった。
全勝をキープした天理大の小松節夫監督は「ディフェンスからゲームを作ろうと話していて、フォーカスしてきた成果を出せたと思います」と試合を総括した。
一方で、敗れた関西学院大の小樋山樹監督は「取るべきところで取りきれなかった。逆に天理さんは取るべきところで取りきれていた。その差がこのスコアになったと痛感しています。目標とする全国ベスト4はそういうチームだと思います。この反省を生かしたい」と話した。
今日の結果から京産大と天理大は全国大学選手権への出場を決めた。
