10月25日、国立競技場でおこなわれたオーストラリア代表とのテストマッチで、日本代表は15―19と4点差まで迫った。FBとして80分間プレーした矢崎由高のコメントを一問一答形式で紹介する。
ーー試合を振り返って
自分たちがどうゲーム進めていくかということを、ゲーム前、ゲーム中もしっかりと話し合っていたのですが、そこを最後まで改善できずに終わってしまったかなと。
ーー早稲田大学からどういう言葉をかけて送り出しされたのですか。
大田尾さん(竜彦、早稲田大監督)には、今いるチームに対して、早稲田にいるときは早稲田、代表にいるときは代表で、しっかりそのチームにコミットして全力でやれ、と言われているので。その点ではこれからも頑張っていきたいと思っています。
ーー自身のスピードでチャンスをつくる場面もあったが、手応えとしてつかんだものは。
正直、こういう競った場面で、ラインブレイクしたり、トライをとらないと、僕の成長もそうですし、日本代表としての価値というものもないと思います。こういう競った試合でしっかりキープレーヤーとなれるような、勝負を決められるような選手になるために、これからもっとやっていかなければと思います。
ーー昨年オールブラックスと対戦したときと、今日ワラビーズと対戦したときとの感触の違いは。
まったく違うチームなので、間違いなくまったく別の感触です。(自分自身の手応えとしては)去年は緊張もあって、一つのこと、目の前のことに集中してしまって周りが見えてないことが多かったです。
今日は、ディフェンスのときもしっかりコミュニケーションをとれたり、アタックのときも内側の選手としっかり喋ることができて、結果的にそこにボールが回ったかどうかは別として、そういうコミュニケーションはとることはできました。その部分は成長しているなと思います。
ーーワラビーズと4点差でした。
うーーん…4点差負けなので。最後の競った時間帯で、僕のブレイクのところでミスもありましたし、ああいうところでミスをしないという意識だけじゃなくて、それをしっかり実行に移さないとダメだなと感じました。4点差というよりも、そうですね⋯⋯。負けは負けなので、しっかり受けとめて、次につなげたいと思います。
ーー相手との差を一番感じた部分はどこですか。
やっぱりチャンスと思った時とか、ピンチと感じた時の、その一瞬の集中力だったり、そこに本当に研ぎ澄まされたものを感じました。僕自身が一番、そういうところの嗅覚をさらに研ぎ澄ましていかないとダメだと思います。
ーー後半20分は完全に主導権を握っていたが、プレーしていた感触は。
日本代表としても、すごくいいハードワークをした練習ができて、これまでは最後の20分間で減速してしまうチームだったと思うのですが、しっかり最後まで全員が足が動いてできたというのは、ひとつの大きな収穫だったと思います。
ーー相手が少し顔色が変わったなとか、足が止まってきたなというのは感じましたか。
正直自分たちしか見ていなかったので、わからなかったです。
ーースーパーラグビーやザ・ラグビーチャンピオンシップなどで、オーストラリアの選手たちのレベルの高さはずっと見ていたと思いますが、対戦してみて実感したことは。
今日も随所でそうでしたが、やはりハイボールキャッチするときの高さや、タックルされた後のボディーバランスというのは、本当に何て言うんですか、僕らにはないものを感じます。そこをどう攻略していくか。ひとつは慣れっていうこともあるのでしょうけど、それをどう予測して、自分の中にそういう動きをインプットできるかというのは、こういう場を経験しないと、見るだけじゃ分からないと思うので、今日はそれを間近で実感することができてよかったです。
