■関西大学Aリーグ
・10月12日@宝が池球技場(京都)
【関西学院大 26−20 摂南大】
メインスタンドの個席化や人工芝の張り替えなど、大幅にリニューアルされた宝が池球技場で開催された関西大学リーグの第3節。
第1試合では、開幕から立命館大、同志社大を破った関西学院大が、摂南大も下して3勝目を手にした。
最終スコアは26-20。最後まで勝敗の分からない展開で、なんとか勝利を掴んだ。
6分に先制PGを許し、その直後のゴール前でのアタックはLO中田優成にスティールされる。ラインアウトでのミスも重なった。
13分にSO新井竜之介の50:22キックを起点にラインアウトモールを押し込み、7点を挙げたが、以降はブレイクダウンでの度重なるペナルティを修正できなかった。
16分に再びPGを許し、20分にはCTBジョシュア・ナレヴェアにトライラインを越えられた。
前半終了間際にもPGの機会を与えたが、これは失敗。7-13でハーフタイムを迎えた。
雨の降り始めた後半も、交互にスコアする手に汗握る展開となった。
最初の得点は関学。8分、SH松田詩悠のキックチャージで好機を生み、最後はNO8小林典大が左コーナーに飛び込んだ。
14-13で迎えた16分には、WTBカストン・マイケルズにインターセプトからトライを決められるも、スクラムで優位に立ち、25分にはNO8小林のスティールを起点にPR大塚壮二郎がねじ込む。21-20と再び1点リードした。
関学はその後もWTB武藤航生のキックチャージなどで、敵陣で長く過ごす。
ミスで攻めあぐねていたが、42分にスクラムでのターンオーバーからNO8小林が2トライ目を挙げた。26-20とし、辛くも勝利した。
関学のキャプテン、PR中田偲響は「前半はグレーな部分でプレーしてしまった。クリアに真っ白でプレーしようと声をかけて、後半修正できました」と勝因を語った。
敗れた摂南大の瀬川智広監督は「初戦、2戦目と思い通りの試合ができませんでしたが、今日は気持ちを新たに力一杯戦ってくれました。負けてはしまいましたが、勝ち点1を拾ってくれたことは勝利と同じくらい大きな1点だった」と振り返った。
■関西大学Aリーグ
・10月12日@宝が池球技場(京都)
【京都産業大 47−24 立命館大】
第2試合は、関西春季トーナメント決勝と同カードとなった。
京産大が立命館大を47-24で破り、無傷の3連勝を飾った。一方、春王者の立命は苦しい開幕3連敗となった。
決定力の差が勝敗を分けた。
最初に好機を産んだのは立命。ファーストスクラムで相手の反則を引き出し、敵陣22メートルライン内に入るも、ラインアウトでマイボールをキープできなかった。直後のPGも外れた。
立命が攻めきれない間に、京産は一発で取り切った。12分、ブレイクダウンでのターンオーバーからすぐに攻撃に転じ、NO8シオネ・ポルテレが左タッチライン際を爆走した。
立命はFL榎本匡志の好タックルでペナルティを奪うなど、再びチャンスを作ったが、ノットグラウンディングに終わる。
激しく攻守が入れ替わった中盤、再び京産が取り切った。
32分、カウンターアタックで相手の反則を得ると、最後はFB宮里快一がトライゾーンに入った。
立命の反撃は前半終了間際。ラインアウトモールを押し込み、ようやくスコアできた。
直後のピンチにはLO名取稜太郎がラインアウトスティールを決め、7-14と後半に繋いだ。
しかし京産は後半開始早々に、したたかに追加点を奪い、精神的に優位に立った。
WTB小林修市のタックルでボールがタッチラインを割ると、意表を突いてクイックで投入、受けたCTB奈須貴大が自陣から走り切った。
6分、15分と相手の準備したループプレーなどで2トライを許すも、優勢だった十八番のスクラムで幾度もペナルティを奪った。
13分、31分とスクラムで得たPK→ゴール前ラインアウトモールで突き放した。33-19とリードを広げた。
最終スコアを47-24とし、ボーナスポイントも獲得。勝ち点15で首位の天理大と並んだ。
京産大の廣瀬佳司監督は「取って取られての苦しい試合でした。ミスが多くて安定感がなかったです。たくさん課題が出たのでしっかり修正したい」と振り返った。
敗れた立命館大の小寺亮太HCは「最後は点差が開いてしまいましたが、勇気を持ってアグレッシブアタッキングラグビーを体現してくれました。今持ってる最大の力を出してくれました」と選手の奮闘を称えた。