2027年オーストラリアW杯のアジア地区最終予選を兼ねた「2025アジアラグビーチャンピオンシップ」。その最終節が7月4日からおこなわれた。
5日は2連勝で首位に立つ香港代表が、敵地で韓国代表と激突。前後半で計10トライを奪った香港が70(前半42ー3)22で勝利し、優勝を果たした。勝点15で1位となり、初のW杯切符を獲得した。
香港は前半2分、敵陣の左ラインアウトからオープンへ展開しFBマット・ウォーリーが仕留める。GはSOネイサンド・ティエリーが成功し7-0。
一方、この試合で勝利すれば優勝もあった韓国。10分にFBチャン・ヒョングのPGで3点を返す。
しかし3分後、香港はゴール前ラインアウトを押し込みHOアレクサンダー・ポストが5点をマーク。Gも決めて14-3。21分はゴール前スクラムでトライラインを越えてキャプテンNO8ジョシュア・ハースティッチが押さえた。
その後も前半で3トライを追加し42-3と大きくリードした。
後半5分にはラインアウト起点でWTBハリー・セイヤーズが中央へ運ぶ。9分は左ラインアウトモールと見せかけて走り込んだCTBベン・アクステンバレットへ。そのままトライゾーンへ入る。
この時点で56-3となり試合の行方は決まった。
韓国は18分に左ラインアウトからCTB李ジンギュ-右WTB鄭ヨンシク(元日野)-FBチャン・ヒョングとつなぐ。チャンがオフロードで左WTBチャン・ヨンフン(元NTTコミュニケーションシャイニングアークス)へラストパス。チャンが右中間へこの試合、初のファイブポインターになる。
WTBチャンは24分にもインターセプトで60メートルを走り切った。さらに4分後、ラインアウトモールでHOファン・インボムが3本目のトライを奪い会場を沸かせた。
しかし最後は香港がゴール前PKからFWルークファンデル・スミットが決めて70-22で終えた。
香港はこれまで、2019年W杯および2023年W杯の最終予選に出場したものの、本大会への切符をつかむことはできなかった。日本に次いでアジアで2国目となる男子W杯出場を果たしたことは、香港およびアジア全体のラグビーの発展において大きな節目となる。
HKCRのサイトで香港ヘッドコーチ、アンドリュー・ダグラスは「良いスタートが切れた。試合中は適切なプレーをしようとこころがけた」。NO8ハースティッチは偉業達成に「多くの犠牲を払った家族やファンに感謝したいと思います」と述べた。
なお7月4日には、UAE代表が29(前半22-16)21でスリランカ代表を下し2位に(勝点10)。アジア2位として7月26日にアフリカ予選2位とプレーオフを戦う。勝利すれば11月8日から18日にかけてドバイで行われる世界最終予選へ駒を進めることができる。以下、韓国が3位、スリランカ4位という結果に終わった。