ブルームフォンティンのトヨタ・スタジアムで7月20日に南アフリカ代表とポルトガル代表のテストマッチがおこなわれ、南アフリカ代表”スプリングボクス”が64-21で勝利した。
世界ランキング1位の南アフリカと15位のポルトガルの初対決。この試合のレフリーはホリー・デビッドソン氏が務めた。デビッドソン レフリーは南アフリカのテストマッチを担当した初の女性レフリーとなった。
試合開始早々、アクシデントが発生。前半2分に南アフリカのCTBアンドレ・エスターハイゼンがポルトガルのCTBジュゼー・リマへの危険なタックルでイエローカードを受け、10分間の一時退場となる。タックルを受けたリマは負傷によりジュゼー・パイバ・ドスサントスと入れ替わった。
前半10分に、ポルトガルのWTBに入ったドスサントスが結果を残す。自陣でのターンオーバーからボールを受け、約60メートルを独走。この試合の先制トライを奪う。SOジョリス・モウラのコンバージョンも決まり、7-0でポルトガルがリード。
直後、エスターハイゼンのイエローカードがレッドカードに格上げされた。南アフリカは残りの試合時間を(多くとも)14人で戦うことになった。
ここから数的不利をものともしない南アフリカが本領発揮。前半13分のテストマッチ初出場のPRヤン=ヘンドリック・ベッセルズのトライと、18分のこちらも初出場のFLフェプシ・ブテレジのトライですぐに逆転。スコアを10-7とした。
その後もFBアフェレレ・ファッシのインゴールへのキックパスをキャッチしたWTBカート=リー・アレンゼのトライとSOマニー・リボックのコンバージョンで24分に追加点。27分にもFLベン=ジェイソン・ディクソンがトライを奪い、22-7と点差を広げる。
しかし34分に南アフリカWTBカート=リー・アレンゼのブレイクダウンでのプレーが、相手を掴んで回転してはがす「クロコダイルロール」とされ、イエローカードを受ける。
プレーヤーが13人となった南アフリカだが、39分にもCTBルカニョ・アムのトライとコンバージョンで追加点。29-7で前半を終える。
後半も南アフリカの勢いは止まらない。9分と17分に連続でWTBマカゾレ・マピンピのトライと途中出場のSOサシャ・ファインバーグ=ムゴメズルのコンバージョンで追加点を奪ってスコアを43-7に広げた。
20分にポルトガルがWTBドスサントスのトライとSOドミンゴス・カブラルのコンバージョンで7点を返すが、その後南アフリカは25分のクアン・ホーンのトライとコンバージョン、29分のHOアンドレ=ヒューゴ・ベンターのトライとコンバージョンで57-14に点差を広げた。
35分にポルトガルのFLジュゼー・マデイラのトライとコンバージョンで7点を返す。一連のプレーで、南アフリカFBホーンがキックコンテスト時のイン・ジ・エアー・タックルと見なされイエローカードを受けたが、40分に南アフリカのWTBマピンピが、この日3本目となるトライを決めて、試合を締めた。
最終的にスプリングボクスが10本のトライを奪い、64-21の快勝。イエローカード2枚とレッドカード1枚が飛び交う大味な試合を制した。
次のテストマッチは8月10日にサンコープ・スタジアム(ブリスベン)でオーストラリア代表”ワラビーズ”との「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」初戦に臨む。
一方、敗れたポルトガルの次戦は「オータムネーションズシリーズ」の初戦、11月16日にマレー・フィールド(エディンバラ)でスコットランド代表と対戦する。