7月13日にユアテックスタジアム仙台で日本代表とのテストマッチをおこなうジョージア代表が、前日12日に記者会見を開いた。
3敗1分けでプールC最下位に終わったワールドカップ2023フランス大会を経て、今年の1月から指揮を執るリチャード・コクリルHCは、現在のチームの状況を「ワールドカップを機に引退したキャリアの長い選手が多く、今は若い選手をメンバーに加える転換期を迎えています。今回のスコッドも30代の選手が1人で、あとは全員20代」と説明する。
「ただ、U20では非常に優れたシステムを持っています(現在開催中のU20チャンピオンシップではイタリアに勝利し、アイルランドに惜敗)。明日はそうした若い選手とともに、試合を通して良いパフォーマンスをするにはどうすればいいのか、テストマッチで勝つにはどうすればいいのかを理解し、身につけていきます」
同代表は6日にフィジー代表と対戦し、12-21と接戦を演じている。「結果自体は残念だったが、試合内容は良かった。(日本戦に向けて)しっかりと準備ができている」と話した。
日本代表のエディー・ジョーンズHCがイングランド代表を率いていた時期に、FWコーチを務めていたコクリルHCは、「(エディーHCは)経験豊富でたくさんのことを学び、一緒に仕事をすることは良い経験になった」と感謝する。
その一方で、「彼は非常に賢いですが私たちも戦略を持っています。日本の戦略を塗り替えるような戦略を持って自分たちのプレーをすれば勝つチャンスはある」。
ジョージア代表は伝統的にスクラムを武器とするチームだ。日本戦においても、NO8ベカ・ゴルガゼ主将は「パワーを生かしたスクラムが鍵になる」と話す。
「FWで日本を支配していきたい」という。
コクリルHCはラグビー人口の少ないジョージアがそれでも強い理由を、「ジョージアはレスリングや重量挙げで結果を残している選手が多く、肉体的にFWに向いている。性格的にも謙虚で、ハードワークをいとわない。それはこの国が非常に困難なことを乗り越えてきたという歴史に基づいているのではないか」と分析した。
ただ、ゴルガゼ主将はスクラムだけが強みでないとも強調した。
「統計的に見ても例えばTOP14でプレーするジョージアの選手はPRであることが非常に多いです。プロップ生産工場とも呼ばれています。ただ、私たちはプロップだけではありません。(会見で隣に座った)ダヴィト(ニニアシュヴィリ/FB/21歳で30キャップ/TOP14のリヨンでプレー)が示しているように、肉体的に強くてかつ、俊敏で速い選手もいます」