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サモア代表の指揮官交代。マプスア退任、元主将のシュワルガーが新ヘッドコーチに。

2024.04.01

2011年のワールドカップでサモア代表のキャプテンを務めたマホンリ・シュワルガー(Photo: Getty Images)


 サモアラグビー協会は3月末、男子15人制代表“マヌ・サモア”の新ヘッドコーチにマホンリ・シュワルガー氏(45歳)を任命したと発表した。シュワルガー氏は選手時代にサモア代表のキャプテンを務めた経験があり、昨年のワールドカップではスクラムコーチとして同チームに携わっていた。

 任期は2027年ワールドカップ閉幕までの4年間となる。

 コロナ禍を経て2021年から指揮を執ってきたセイララ・マプスア氏は退任となった。2022年のパシフィック・ネーションズカップでは、開幕戦でオーストラリアAを破った勢いに乗って3戦全勝で優勝。しかし、昨年のワールドカップでは初出場のチリに勝ったものの、アルゼンチン、日本、イングランド相手にいずれも9点差以内で惜敗し、プールステージを突破することができなかった。

 ワールドカップで8強入りは逃したものの、同大会で3位となるイングランドには17-18と競るなど強豪と互角に戦ったことで、マプスア体制は続くかと思われた。が、サモアラグビー協会は今年2月中旬にSNSで代表ヘッドコーチの「求人情報」を発信し、ファンを驚かせていた。この投稿に対して一般の人からは、「サモアラグビー協会の運営にはあまりにも多くの政治が関与している」「セイララ・マプスアはすばらしい仕事をした」「コーチのせいじゃない。サモア協会全体を見直す必要がある」などの声があがっていた。

昨年のワールドカップまでサモア代表のヘッドコーチを務めたセイララ・マプスア(Photo: Getty Images)

 新しい指揮官となるシュワルガー氏は、選手時代はフッカーとしてプレーし、ニュージーランドやウェールズ、イングランドのさまざまなクラブを渡り歩き、スーパーラグビーのチーフスでも活躍。サモア代表としては2000年から2011年にかけて40キャップを重ね、そのうち13試合でキャプテンを務め、ワールドカップは3大会出場した。また、パシフィック・アイランダーズ(サモア、フィジー、トンガなどの選手で編成された合同チーム)としても2キャップ獲得している。
 2014年に選手を引退後、翌年から指導者としての道を歩み始め、サモアに帰国後はラグビーアカデミーサモア(RAS)を設立し、地元クラブへの支援を続けた。また、U20代表のヘッドコーチやマヌマ・サモア(A代表)のアシスタントコーチを務めるなど若い有望株の育成にも携わり、2020年からサモア代表のアシスタントコーチとして特にスクラム強化に尽力していた。

 そして、このたびヘッドコーチに任命され、「本当に光栄です。この役割には重大な責任が伴いますが、ブルージャージーの豊かなレガシーに貢献できる機会に興奮しています。コーチであれ選手であれ、国を代表することはスポーツにおける偉業の頂点であり、深く感謝しています。そして、この機会に大変恐縮しています。これからの旅がとても楽しみです」とコメントした。

 シュワルガー体制となるサモア代表は、7月にイタリア代表とスペイン代表を迎えてテストマッチを戦う予定。その後、日本代表などとともにパシフィック・ネーションズカップ2024に参加し、9月に同大会のファイナルシリーズで来日する。

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