ヨーロッパ王者を決めるシックスネーションズで、イングランド代表に敗れてグランドスラム(全勝優勝)を逃した世界ランキング2位のアイルランド代表だが、地元ダブリンのアビバスタジアムで現地時間3月16日におこなわれた最終戦でスコットランド代表に17-13で競り勝ち、大会連覇を遂げた。
ラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」
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スコットランドに先制のペナルティゴール(PG)を許したアイルランドは、前半12分、ゴール前でのアタックは惜しくも外に押し出されてしまったものの、直後、相手がラインアウトを失敗してボールを手にしたHOダン・シーハンがインゴールに突っ込み、逆転した。
その後、スコットランドがPGで1点差に詰め、互いに譲らぬ激しい攻防が続いた。アイルランドのFLジョシュ・ヴァンダーフリヤーがジャッカル成功で相手に傾きそうだった流れを止めれば、スコットランドも接点のファイト勇ましく、FLアンディ・クリスティーやNO8ジャック・デンプシーらがターンオーバーをやり返した。
7-6で迎えた後半早々、立ち上がりよくフェイズを重ねたアイルランドに対してスコットランドに反則があり、SOジャック・クロウリーのPGでアイルランドがリードを広げた。
だが、アイルランドはその後、スコットランドの粘り強いディフェンスに手を焼き、60分(後半20分)までにチャンスを逃したシーンが5度もあった。64分にはWTBギャリー・リングローズのビッグゲインで再び敵陣深くに入って根気よくアタックを継続し、CTBロビー・ヘンショウがゴールラインを越えたが、スコットランドはCTBキャメロン・レッドパスがしぶとく絡んでグラウンディングを許さなかった。
それでも、一連の流れで反則を繰り返したスコットランドにイエローカードが出て、数的有利となったアイルランドはゴール前でPKを得ると、タップからサインプレーを決めてPRアンドリュー・ポーターがインゴールに突っ込み、トライが認められた。
あきらめないスコットランドは77分、CTBヒュー・ジョーンズがタックラーをかわして鋭いステップでディフェンスを切り裂き、ゴールへ走り抜け再び4点差としたが、残り時間、アイルランドがリードを守りきり、接戦はノーサイドとなった。