セブンズワールドシリーズ「HSBC SVNS 2024」の第3ラウンド、パース大会(オーストラリア)が1月26~28日に開催され、女子はアイルランドが初優勝、男子はシリーズ総合トップのアルゼンチンが今季2冠目獲得となった。開催国のオーストラリアは男女そろって決勝に進んだが、会場をほぼ満員にしたファンを喜ばせることはできなかった。
女子ファイナルはアイルランド対オーストラリアとなり、14-14で迎えた後半6分、アイルランドは辛抱強くアタックを継続して敵陣深くに入り、ペナルティキックを得ると、クイックタップで仕掛け、イブ・ヒギンズがハンドオフでディフェンダーをかわしてインゴールに持ち込み、決勝点。19-14で新たな歴史をつくった。
セブンズの女子アイルランド代表は昨季総合順位でフランスに次ぐ5位となり、初のオリンピック出場権を獲得しており、今回の優勝でさらに自信を深め、夏にパリで開かれる大舞台でもメダル争いに加わりそうだ。
男子決勝は、アルゼンチンがオーストラリアを31-5と圧倒し、第2ラウンドのケープタウン大会(南アフリカ)に続く優勝となった。
序盤にオーストラリアがイエローカードを提示され、数的有利を活かして先制したアルゼンチンが勢いづき、主導権を握った。パワフルな選手も多く、ディフェンスでもプレッシャーをかけ続け、2021年のワールドラグビー男子セブンズ年間最優秀選手である23歳のマルコス・モネータはこの試合でも圧巻のスピードを披露し、2トライの活躍だった。
女子セブンズ日本代表“サクラセブンズ”は、パース大会11位(1勝4敗)。スペインとの11位決定戦で2トライを挙げるなど勝利に貢献した堤ほの花は、「思い描いていたラグビーを体現することができず、世界との成長の差を感じる大会になりました。いま一度チーム全体で見つめ直し、成長し続けられるよう変化したいと思います。レベルアップした新たなサクラセブンズをお見せできるよう準備をして、次の大会に臨みたいです」とコメントした。
なお、男子セブンズ日本代表は来季の参戦を目指し、今季は下部のチャレンジャーシリーズで戦っている。
「HSBC SVNS 2024」の第4ラウンドは、2月23~25日にカナダのバンクーバーで開催される。