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規律乱れたNZ、ラグビーワールドカップ前哨戦で南アに歴史的惨敗。

2023.08.26

南アの3人からプレッシャーをかけられるNZのリッチー・モウンガ(Photo: Getty Images)


 ラグビーワールドカップで優勝3回(最多タイ)を誇る南半球のビッグ2、ニュージーランド代表“オールブラックス”と南アフリカ代表“スプリングボックス”が、開幕まであと2週間となった2023年フランス大会を前に、ロンドンのトゥイッケナムスタジアムで現地時間8月25日に前哨戦をおこない、ワールドカップ連覇を目指す南アフリカが35-7で快勝した。

 今年のザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4カ国対抗戦)で全勝優勝し、2015年大会以来のワールドカップ制覇へ向けて好調と見られていたニュージーランドは、前半から反則とエラーが多く、3枚のカードをもらうなど規律が乱れ、チーム史上ワーストの28点差をつけられた歴史的惨敗となった。

 序盤から南アフリカが優勢で、ニュージーランドは粘り強く守っていたが反則が多く、開始から15分間でFW2人がイエローカードをもらった。その間にはPRタイレル・ロマックスが膝を壊してストレッチャーで運ばれており、いやな流れが続いた。

 一時13人になったニュージーランドに対し、南アフリカは前半18分、FLシヤ・コリシ主将のトライで先制する。33分にはWTBカートリー・アレンザが相手のオフロードパスをカットしてゴールに持ち込み、勢いづいた。

 そして、38分にはニュージーランドのLOスコット・バレットがこの日2度目のイエローカードを提示されてレッドカードとなり、退場。ニュージーランドは残り時間のほとんどを1人少ない状態で戦うこととなった。

 14-0で折り返した南アフリカは後半早々、ラインアウトからショートサイドを攻めてトライ。セットピースが安定しており、58分(後半18分)にはドライビングモールで加点し、66分にもラインアウトからのアタックでトライを重ねリードを広げた。

 南アフリカのプレッシャーを受け続けたニュージーランドは、エラーも多発して流れを変えられず、終盤に22歳のSHキャム・ロイガードが自陣から抜けてゴールへ走りきり、一矢報いたが、ワールドカップ前に不安を抱える惨敗となった。

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