ラグビーワールドカップ連覇を狙う前回王者の南アフリカ代表“スプリングボックス”が、力試しとなるザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4カ国対抗戦)で好発進だ。現地時間7月8日に地元プレトリアのロフタス・ヴァースフェルドで同大会の開幕を迎え、名将エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ率いる新体制となったオーストラリア代表“ワラビーズ”を43-12と圧倒した。
最初のトライは、埼玉パナソニックワイルドナイツでもおなじみのオーストラリアが誇る弾丸ランナー、マリカ・コロインベテが決めたが、南アフリカの両WTBも負けてはいなかった。前半16分の逆転は20歳のキャナン・ムーディーの好走もあってチャンスを広げ、そのアタックをフィニッシュしたスピードスターのカートリー・アレンザはこの試合でハットトリックを達成した。
まだ両チーム拮抗していた30分には、南アがラインアウト後にブラインドサイドを攻め、走り込んできたアレンザが左外を抜けてゴールへ疾走。
後半11分には、重量級FWらの力強いボールキャリーとクイックリサイクルの連続で攻め込むと、アレンザが俊敏さと強さで2人のディフェンダーをかわして3連続トライを決めた。
7人制代表として東京オリンピックに出場後、15人制に本格転向して昨年スプリングボックスデビューした新星のアレンザは、この試合でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。
南アのアウトサイドバックスには、2019年のワールドカップ優勝に貢献したチェズリン・コルビやマカゾレ・マピンピらもおり、層が厚くなっている。
初先発でグリーン&ゴールドの10番をつけたマニー・リボックのパフォーマンスも、同じSOのハンドレ・ポラードやダミアン・ヴィレムサには刺激となったに違いない。
一方のオーストラリアは、反則やエラーが多く、イエローカードをもらって数的不利の時間帯もあり、流れを変えることができなかった。相手にペナルティトライを2本与えてしまったことも反省点となった。
「南半球4カ国対抗戦 ザ・ラグビーチャンピオンシップ」
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