南アフリカで開催中の「ワールドラグビー U20チャンピオンシップ 2023」に参加しているU20日本代表は、現地時間7月9日にパールでおこなわれた9位以下のトーナメントに臨み、U20アルゼンチン代表と対戦し、20-45で敗れた。
日本は、立ち上がりはよかった。根気よく15フェイズ重ねて敵陣深くに入り、スクラムで再開後、再び攻め込み、ウェールズ戦での危険なプレーによる出場停止処分から復帰したキャプテンのCTB大町佳生(帝京大)が抜けて先制トライを決めた。SO楢本幹志朗(筑波大)のコンバージョンも成功で、7-0とした。
しかし、前半8分、日本はラインアウトでスチールされると、ボールを手に攻め上がったアルゼンチンにディフェンスを破られ、失点。15分にはゴールに迫ったアルゼンチンのFWがピック&ゴーで逆転トライを挙げた。
流れを変えたい日本は20分、ラインアウトからモールでゴールに迫ったが、得点できず。28分にも敵陣深くに入ったが、落球でチャンスを逃した。
対するアルゼンチンは30分、モールでしぶとくロングドライブし、抜け出したボール保持者からオフロードパスをもらったSHが右外を抜けてインゴールに持ち込み、追加点となる。
アルゼンチンはブレイクダウンでも日本を苦しめ、36分には自陣でのスクラムを起点に10番の好走でチャンスとなり、すばやくリサイクルして4トライ目を決めた。
7-24で折り返しとなった日本は、後半早々のテンポのいい連続攻撃は、一連の流れのなかでフォワードパスがあったことがTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で確認され、トライは認められなかったものの、その3分後、自陣深くのカウンターラックでボールを奪い返すと、WTB武藤航生(関西学院大)がビッグゲインし、アタックを継続して最後はWTB御池蓮二(立命館大)がインゴール中央に持ち込んだ。
さらに、日本は50分(後半10分)にもアグレッシブなディフェンスから相手にプレッシャーをかけて反則を引き出し、SO楢本がペナルティゴール(PG)で得点。
日本は勢いづき、52分にはFB矢崎由高(早稲田大)が鮮やかな走りで大きくゲインしてゴールに迫り、アルゼンチンがたまらず反則を犯し、PGで20-24と点差を詰めた。不正なプレーをしたアルゼンチンの司令塔SOにイエローカードが提示され、日本は数的有利となり逆転へのムードが高まった。
しかし、1人少なくなったアルゼンチンだが、後半から出場のフレッシュレッグズが躍動し、57分にトライを決めて点差を広げた。
対する日本は、59分に敵陣深くに入るも、ラインアウトでスチールされてチャンスを逃し、その2分後にはまたもエラーから相手に攻撃を許し、失点してしまった。
その後、日本はゴールに迫ったシーンもあったが、ここでもブレイクダウンで絡まれ、得点できず。
試合終了間際にもアルゼンチンにトライを奪われ、日本は敗れた。
U20日本代表の大町キャプテンは、「大事な試合と捉えていたが、負けてしまい、すごく悔しい。自分たちがやってきていることは間違っていないと思うので、もっと精度を高めて、次のイタリア戦に臨みたい」とコメントした。
U20日本代表は大会最終日の14日、11位・12位決定戦でU20イタリア代表と対戦する。負けた方は最下位で、来季は下部大会(ワールドラグビー U20トロフィー)に降格となる。