ラグビーリパブリック

浦安D-Rocksに所属するスコットランドの英雄、レイドローが今季かぎりで現役引退。

2023.04.26

3月12日の釜石シーウェイブス戦は9番をつけて奮闘したグレイグ・レイドロー(撮影:松本かおり)


 偉大なスクラムハーフが現役を終える。
 浦安D-Rocksに所属する元スコットランド代表主将のグレイグ・レイドローが4月26日、引退を発表した。
 37歳のレジェンドは自身のSNSで、「日本でラグビーをプレーすることは、最もすばらしい経験でした。私たち家族はもう少し日本にいるつもりですが、ここでついに引退することを決めました。夢にまで見ていたラグビー選手となり、そしてその経験から学んだことを今度は指導者として引き継ぐ時が来たのです」とコメントしている。

 エディンバラ出身のレイドローは、22歳の時に地元のクラブでプロラグビー選手としてのキャリアをスタートし、2010年にスコットランド代表デビュー。ワールドカップ2大会出場を含め76キャップを重ね、そのうち39試合でキャプテンを務めた(スコットランド代表歴代最多)。2015年のワールドカップでは、日本代表戦でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍で“ブレイブブロッサムズ”のトップ8入りを阻み、スコットランド代表を準々決勝に導いた。また、優れたゴールキッカーとしても知られ、テストマッチでは通算714得点(5トライを含む)を記録している。

数多くの国際舞台でも活躍したレイドロー。スコットランドが誇るレジェンド(Photo: Getty Images)

 そして、2019年のワールドカップを最後にインターナショナルでのキャリアを終えると、2020年にNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(浦安D-Rocksの前身)に加入して日本ラグビー界に参戦。自らの経験をチームに伝えてグラウンド内外で手本となり、3季目の2022-23シーズンはリーグワンのディビジョン2に8試合出場(2試合は先発)して新生・浦安D-Rocksの全勝優勝に貢献した。

「選手としてのキャリアを通して、自分を常に追い込んできました。新しい経験を積み、継続的に学び、異なる文化に没頭してきました。チームとしてどう機能していくのか、どのようにしてチームメイトのすばらしい力を最大限に引き出せるのかを探し出すことを私は常に楽しんできました。そして、これらからもこのようなことを発展させていきたいと思っています。プレッシャー下でのパフォーマンスそしてリーダーシップの面で本当に強いスキルを身につけたと信じています」

 レイドローは競技者人生をそう振り返る。

「私の夢をサポートし、夢に生きることを許してくれたレイチェル(妻)そして息子たちをはじめ、さまざまな人々に感謝したいと思います。私の選手としての旅を支えてくださった全ての方に心から感謝申しあげ、次のステージも応援してくださることを願っております」

 なお、浦安D-Rocksは5月にディビジョン1昇格をかけた入替戦を控えており、レイドローがプレーする勇姿をもう一度見られる可能性はある。

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