ワールドラグビーセブンズシリーズでコアチーム残留を目指す男子セブンズ日本代表は、今季第9ラウンドのシンガポール大会で11位タイとなり、14位に終わったライバル・カナダとのシリーズ総合ポイント差を「8」に詰めた。
しかし、総合ランキングでコアチーム中最下位(15位)の日本は、崖っぷちの状態であることは変わらず、次の第10ラウンド・トゥールーズ大会で総合順位を逆転できなければ、降格となる。同12~14位のチームは、チャレンジャーシリーズ2023の優勝チームとともに、残留・昇降格をかけたプレーオフに進む。
シンガポール大会のプールステージで2敗した日本は、最終日(4月9日)は9位以下のトーナメントに臨み、まず、招待チームの香港を21-5で下した。
前半2分に石田大河からオフロードパスをもらった福士萌起がゴールへ駆け抜け先制し、イエローカードをもらって数的不利の時間帯に失点したが、後半2分、副島亀里ララボウ ラティアナラや谷中樹平らが粘り強くボールをつなぎ、石田大河がインゴールに持ち込んだ。日本は終盤にも自陣深くで耐えたあと3トライ目を奪い、香港を退けた。
しかし、次戦ではケニアに7-40と完敗。
開始早々に失点すると、リスタートのキックオフボールを確保できず攻め込まれ、相手に連続トライを許してしまった。
日本は5分、野口宜裕が躍動してチームに勢いをつけ、丸尾崇真からオフロードパスをもらった石田大河がインゴールに持ち込み7点を奪い返した。
だが、ハーフタイム前、日本に反則が続いてケニアが追加点を奪い、再び流れが変わる。後半もケニアがボールを持つ時間が長く、日本はタックルミスも続いて大敗となった。
なお、各大会の成績に基づいて付与されるポイントは以下のとおり。
5月12~14日に開催されるトゥールーズ大会で、日本は最低でも準々決勝に進んでトップ8に入らなければならない。
■ワールドセブンズシリーズ(男子) 各大会で付与されるポイント
1位(22pt)、2位(19pt)、3位(17pt)、4位(15pt)、
5位(13pt)、6位(12pt)、7位タイ(10pt)、
9位(8pt)、10位(7pt)、11位タイ(5pt)、
13位(3pt)、14位(2pt)、15位タイ(1pt)
シンガポール大会で優勝したのはニュージーランド。オーストラリアと南アフリカが入ったタフなプールAを全勝でトップ通過すると、ノックアウトステージではイギリスとフィジーを倒して決勝に進み、最後はアルゼンチンに19-17と競り勝った。
今季4大会目の優勝で総合ランキング首位を独走するニュージーランドは、シーズン総合トップ4入りが確定し、パリ2024オリンピックの出場権も獲得した。