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W杯イヤーに欧州を制したのはアイルランド! 5年ぶりにグランドスラム達成

2023.03.19

グランドスラムを達成し、歓喜のアイルランド代表(Photo: Getty Images)


 ラグビーワールドカップイヤーにヨーロッパチャンピオンとなったのは、現世界ランキング1位のアイルランド代表だった。2023年のシックスネーションズ最終戦を現地時間3月18日に地元ダブリンのアビバスタジアムで戦い、イングランド代表を29-16で下し、全勝優勝。アイルランド代表のグランドスラムは、5年ぶり4度目となった。

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 前週ホームでフランス相手に屈辱的な大敗を喫したイングランドが、この日は序盤から奮闘し、SOオーウェン・ファレルのペナルティゴール(PG)で得点を重ね、ゴールラインを割られてもグラウンディングを許さない粘り強いディフェンスも見せた。

 しかし、6点ビハインドとなったアイルランドだが、今秋のワールドカップ後に引退することを表明している大黒柱のジョニー・セクストンが流れを変える。シックスネーションズは今大会が最後となる37歳のベテランSOは、前半18分にPGを決め、大会通算最多得点記録を更新した(その後も得点を重ね、通算566得点)。

 その後、ディフェンスや接点のファイトでも活気づいたアイルランドは、32分にはラインアウトからのサインプレーを決めてトライを獲得。モールを組んですぐFLジョシュ・ヴァンダーフリヤーが持ち出し、戻しパスをもらったHOダン・シーハンが抜け、ゴールへ走りきった。

 ハーフタイム前にはイングランドのFBフレディー・スチュワードが危険なプレーでレッドカード、一発退場となり、アイルランドは数的有利で後半を戦うこととなった。

最後のシックスネーションズは、負傷で交代する73分まで奮闘したジョニー・セクストン(Photo: Getty Images)

 14人になったイングランドが奮闘して1点差に詰められ、後半しばらく押され気味だったアイルランドだが、60分(後半20分)にキック&チェイスでプレッシャーをかけてゴール前のスクラムに移ると、そのセットからボールを動かしてCTBロビー・ヘンショウが抜け、17-9とリードを広げた。
 67分にはHOシーハンがブラインドサイドで躍動して連続トライ。

 イングランドは72分にフィジカルを活かしてモールで押しきり、食らいついたが、75分にも危険なプレーをした選手がイエローカードで13人となり、直後、敵陣深くに入ったアイルランドがトライを奪い返し、勝負は決まった。

 アイルランドは、ワールドカップでは準々決勝進出が最高成績。2023年大会は南アフリカやスコットランドなどと一緒のプールに入る。

 一方、今秋のワールドカップで日本と同組に入るイングランドは、シックスネーションズは2勝3敗で4位に終わった。

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