ラグビーリパブリック

イングランドがシックスネーションズ黒星発進後2連勝。ウェールズは地元で奮闘するも3連敗。

2023.02.26

左隅にファーストトライを決めるイングランドのアンソニー・ワトソン(Photo: Getty Images)


 今年秋に開催されるラグビーワールドカップで日本代表と同組に入るイングランド代表が、2023シックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)で黒星発進後、2連勝だ。現地時間2月25日、敵地カーディフに乗り込んでウェールズ代表と対戦し、20-10で激闘を制した。
 一方、名将ウォーレン・ガットランドがチームに復帰後、初勝利を目指して奮闘したウェールズ代表だが、3連敗となった。

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 ウェールズラグビー界の協会と選手が契約をめぐって対立し、開催が危ぶまれていたこの試合だが、ストライキは回避され、予定通りプリンシパリティ・スタジアムで実施された。

 先手を取ったのはイングランドで、序盤に主将のSOオーウェン・ファレルがペナルティゴール(PG)で得点すると、18分にはスクラムからのムーブでWTBマックス・マリンズが抜けて敵陣深くに入り、クイックリサイクルからテンポよくボールを動かし、WTBアンソニー・ワトソンが左隅にトライを決めた。

 一方、地元で熱心なファンの声援に応えたいウェールズは、21分にFBリー・ハーフペニーのPGで3点を獲得。
 しかし、37分とハーフタイム前にも攻め込んだが、イングランドのNO8アレックス・ドンブラント、CTBオリー・ローレンス、FLルイス・ラドラムがブレイクダウンで奮闘してウェールズの反則を引き出し、前半に追加点を奪うことはできなかった。

 それでも、勝利への執念を見せるウェールズは後半開始早々、けがから復活したスピードスターのWTBルイス・リースザミットがインターセプトしてハーフウェイからゴールへ走りきり、コンバージョンも成功で逆転した。

 だが、8-10とされたイングランドは44分(後半4分)、ラインアウトを起点に攻めてゴールに迫り、PRカイル・シンクラーがパワーでインゴールにねじ込み、再びリードを奪った。

 イングランドはこの日、ファレルのゴールキック不調で効果的に点差を広げることはできなかったが、堅い守りでウェールズの攻撃を何度も止め、リードを保った。

 対するウェールズもFLジャスティン・ティプリックらがピンチの場面でジャッカルを成功するなどチームを鼓舞したが、イングランドは74分にも再び攻め込んでCTBローレンスがトライを獲りきり、決定的となった。