ラグビーリパブリック

W杯まで「非常に短い滑走路」で大役。フィジー代表の新指揮官は元主将ライワルイ氏に決定。

2023.02.25

サイモン・ライワルイ氏。2019年のW杯では豪代表のFWコーチを務めた。現在48歳(Photo: Getty Images)


 ラグビーワールドカップ2023の開幕まで200日を切ったなか、フィジー代表の新しい指揮官がようやく決まった。選手時代にロックとして活躍した同代表の元キャプテンで、オーストラリア代表のFWコーチを務めたこともあるサイモン・ライワルイ氏がヘッドコーチ(HC)に就任したと、フィジーラグビー協会が2月24日に公式発表した。

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 ワールドカップで16年ぶり3度目のトップ8入りを狙うフィジー代表“フライング・フィジアンズ”だが、今月はじめ、2020年から指揮を執っていたヴァーン・コッター氏が「個人的な理由」でHCを辞任し、フィジーラグビー協会は後任を探していた。約1週間前には、6年連続でスーパーラグビーのタイトルを獲得しているクルセイダーズのスコット・ロバートソンHCにオファーしたことを認めていたが、ニュージーランド代表“オールブラックス”の次期HC候補でもあるロバートソン氏はそれを受け入れなかったようで、これまでハイパフォーマンスのゼネラルマネージャーを務めてフィジーラグビーに慣れ親しんでいるライワルイ氏が指揮官になることで落ち着いた。

 選手として1999年のワールドカップ出場を含めフィジー代表43キャップ(パシフィック・アイランダーズで3キャップ)、イングランドの名門クラブであるサラセンズのキャプテンを務めるなどヨーロッパでのプレー経験も豊富なライワルイ氏。指導者となってからはフランスのラシン92、スタッド・フランセ、ビアリッツでキャリアを重ね、2018年からオーストラリア代表“ワラビーズ”のFWコーチを務め、セットピースを強化していた。そして、2019年のワールドカップ後にワラビーズを離れたあと、フィジーに戻ってゼネラルマネージャーとして有望株たちの強化に携わっていた。

 フライング・フィジアンズを率いることになったライワルイ氏は、「ワールドカップまであと7か月しかなく、明らかに非常に短い滑走路であり、やらなければならないことがたくさんある。しっかりとスタッフに方向性を示し、選手たちに目的を与える」と述べ、大仕事に取り組む。

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