今年秋のラグビーワールドカップでも優勝候補となりそうな、世界ランキング1位のアイルランド代表と同2位のフランス代表が2月11日、ダブリンのアビバスタジアムでおこなわれた2023シックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)の第2節で激突し、ホームでファンの大声援も活力としたアイルランド代表が32-19で熱闘を制した。
昨年のグランドスラム王者であるフランス代表は、テストマッチの連勝は「14」で止まった。
W杯イヤー幕開け「ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ」
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フランスに先制のペナルティゴール(PG)を許し、7分の反撃を阻まれたアイルランドだったが、その直後、相手のゴールラインドロップアウトから再び攻め、SHコナー・マレーとPRフィンレイ・ビーラムの連係からサインプレーが決まって斜めから走り込んできたFBヒューゴ・キーナンが抜け、最初のトライゲッターとなった。
一方、フランスはPGで加点したあと、さらに17分、アンストラクチャーとなってスペースができたところ、自陣深くからのカウンターで抜けてボールをつなぎ、力走のFLアントニー・ジュロンをサポートしたWTBダミアン・プノーがタックラーを振りきってゴールへ駆け抜け、ゲームをひっくり返した。
しかし、アイルランドは20分、敵陣深くに入ってフェイズを重ね、左外でボールをもらったWTBジェームズ・ロウがタックルされながらもコーナーにフィニッシュし、1点差に詰めた。
そして、24分に危険なプレーをしたフランスのPRウイニ・アントニオが10分間の退出を命じられると、アイルランドは直後、スクラムからの攻撃でゴールに迫り、PRアンドリュー・ポーターがインゴールに突っ込んで逆転トライが認められた。
その後、相手にPGで点差を詰められたアイルランドは、37分のトライチャンスはフランスの主将であるSHアントワンヌ・デュポンの驚異的なパワフルディフェンスに阻まれ、ハーフタイム直前の猛攻もフランスの堅守に止められたが、PGで3点を奪い返し、22-16で折り返した。
後半、両チームともピンチとチャンスを辛抱強く戦い続け、3点ずつ取り合ったあと、ゲームは終盤へ。
そして、迎えた71分(後半31分)、それまでフランスのしぶといディフェンスに何度もトライを阻まれていたアイルランドだったが、19フェイズ重ね、左外でボールをもらったCTBギャリー・リングローズがパワーを活かして次々とタックラーを振りきってインゴールに持ち込み、大きな追加点となり、ボーナスポイント獲得とともに勝利を引き寄せた。