ヨーロッパで開催されているラグビーのオータムネーションズシリーズは、現地時間11月19日にも各地で熱戦がおこなわれ、世界ランキング1位のアイルランド代表は地元ダブリンのアビバスタジアムでオーストラリア代表(世界ランク8位)に13-10で競り勝った。
タイトなゲームとなり、3-3で迎えた65分(後半25分)、アイルランドはゴール前でFWが何度も壁の破壊を試みたあとボールを動かし、CTBバンディー・アキがインゴールに突っ込み勝ち越しに成功した。
対するオーストラリアは70分、アドバンテージを得てからのワイド展開でWTBジョーダン・ペタイアがトライを奪い返し、コンバージョンも決まって同点に追いついたが、75分、オーストラリアに反則があり、アイルランドの22番をつけたロス・バーンがペナルティゴールを決め、これが決勝点となった。
同日、エディンバラのマレーフィールドでは、スコットランド代表(世界ランク9位)がアルゼンチン代表(同6位)を52-29で下した。
両チーム合わせて6枚のカードが出る荒れた試合となり、アルゼンチンは前半21分に危険なプレーをしたFLマルコス・クレメールがレッドカード、一発退場で苦しくなった。48分と49分に連続でイエローカードを提示され、一時12人になりながらも食らいついていた南米の雄だが、数的有利のスコットランドが終盤に突き放し、WTBダーシー・グレアムのハットトリックを含む計8トライでホームのファンを喜ばせた。
前週にオーストラリア代表から歴史的初勝利を挙げ、世界ランキングは11位となったイタリア代表は、19日、地元ジェノヴァで2019年のワールドカップチャンピオンである南アフリカ代表に挑んだが、21-63で敗れた。
イタリアは前半11分に若きスターFBのアンジェ・カプオッツォが躍動して同点トライを決め、SOトンマーゾ・アランのブーツでも加点しリードを奪ったが、6年前にフィレンツェで味わった屈辱を忘れていなかった南アフリカは、29分にドライビングモールから持ち出したHOボンギ・ンボナンビが突っ込んでインゴールに押さえ逆転。2点差に詰められた直後の44分には、WTBチェズリン・コルビがリスタートのキックオフボールを果敢にキャッチしてそのままゴールに持ち込み、モスグリーンの男たちが勢いづいた。経験豊富でフィジカルが強く、セットピースが安定し、スピードランナーも多い南アフリカはその後もトライを重ね、イタリアの挑戦を退けた。