来年のラグビーワールドカップで王座奪還を狙うニュージーランド代表“オールブラックス”が、2022年シーズンを締めくくる北半球ツアーの1戦目を東京で戦う。10月29日、約6万5000人の満員が予想される国立競技場で日本代表と激突だ。
現在、世界ランキングは4位で、今年の南半球王者である。
祖母が亡くなり来日が遅れたバレット3兄弟(ボーデン、スコット、ジョーディー)はこの試合には出られず、人気選手のアーディー・サヴェアやリーコ・イオアネ、そして東京サントリーサンゴリアスで活躍したダミアン・マッケンジーなども試合メンバーに入らなかったが、来年のワールドカップスコッド入りを目指すトップレベルの選手たちばかりだ。
かつて神戸製鋼コベルコスティーラーズ(現・コベルコ神戸スティーラーズ)に在籍した元ワールドラグビー年間最優秀選手のLOブロディー・レタリックや、キャプテンのFLサム・ケイン、2019年のワールドカップでも司令塔を務めたSOリッチー・モウンガなどが先発する。
今年のザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)優勝に貢献したWTBケイリブ・クラークは23歳のパワフルなランナーで、WTBセヴ・リースも勝負強いトライゲッターだ。
そして、2人に初先発のチャンスが与えられ、ブルーズで活躍して2か月前にオールブラックスデビューを果たしたスティーヴン・ペロフェタが15番でスタートすることになり、13人制から転向してプレータイムに飢えている元ラグビーリーグのスーパースター、ロジャー・トゥイヴァサ=シェックが12番で初先発に燃える。
肩の手術と長期リハビリを経てチームに戻ってきた56キャップCTBのアントン・レイナートブラウンはベンチ入り。トヨタヴェルブリッツの一員として今年のリーグワンでもプレーしたLOパトリック・トゥイプロトゥもリザーブに名を連ねた。そして、ベンチで待機するSHアーロン・スミスは出場すれば112キャップとなり、レジェンドのダン・カーターと並んでオールブラックス歴代6位タイのキャップホルダーとなる。
イアン・フォスター ヘッドコーチは、「今回のノーザンツアーでは、4つのとてもタフなテストマッチが待ち受けており、日本戦は私たちにとって試される重要な試合となる。日本に対応する準備ができていることを示したい。ザ・ラグビーチャンピオンシップ後、我々のゲームをさらに向上させるため、ハードワークに取り組んできた」と述べ、リスペクトを込めて日本代表との戦いに臨む。
▼ニュージーランド代表 試合登録メンバー
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<ニュージーランド代表 試合登録メンバー>
1.ジョージ・バウアー(クルセイダーズ/オタゴ/19 caps)
2.デイン・コールズ(ハリケーンズ/ウェリントン/84 caps)
3.ネポ・ラウララ(ブルーズ/カウンティーズ・マヌカウ/42 caps)
4.ブロディー・レタリック(チーフス/ホークスベイ/98 caps)
5.トゥポウ・ヴァアイ(チーフス/タラナキ/15 caps)
6.シャノン・フリゼル(ハイランダーズ/タスマン/21 caps)
7.サム・ケイン(主将/チーフス/ベイ・オブ・プレンティ/85 caps)
8.ホスキンス・ソトゥトゥ(ブルーズ/カウンティーズ・マヌカウ/12 caps)
9.フィンレー・クリスティー(ブルーズ/タスマン/12 caps)
10.リッチー・モウンガ(クルセイダーズ/カンタベリー/41 caps)
11.ケイリブ・クラーク(ブルーズ/オークランド/11 caps)
12.ロジャー・トゥイヴァサ=シェック(ブルーズ/オークランド/2 caps)
13.ブレイドン・エノー(クルセイダーズ/カンタベリー/5 caps)
14.セヴ・リース (クルセイダーズ/タスマン/21 caps)
15.スティーヴン・ペロフェタ(ブルーズ/タラナキ/1 cap)
16.サミソニ・タウケイアホ(チーフス/ワイカト/17 caps)
17.オファ・トゥウンガファシ(ブルーズ/ノースランド/48 caps)
18.タイレル・ロマックス(ハリケーンズ/タスマン/20 caps)
19.パトリック・トゥイプロトゥ(ブルーズ/オークランド/42 caps)
20.ダルトン・パパリィイ(ブルーズ/カウンティーズ・マヌカウ/18 caps)
21.アーロン・スミス(ハイランダーズ/マナワツ/111 caps)
22.デイヴィッド・ハヴィリ(クルセイダーズ/タスマン/21 caps)
23.アントン・レイナートブラウン(チーフス/ワイカト/56 caps)