自信を持って送り出す。
10月23日に今回のワールドカップの第3戦、対イタリアに臨む女子日本代表、サクラフィフティーンの出場予定メンバーが発表された(10月21日)。
先発の15人は、10月15日のアメリカ戦と同じ。6番だった長田いろはが7番へ、7番だった細川恭子が6番と入れ替わっただけだ。
レスリー・マッケンジー ヘッドコーチは、「先週、(その時点の)ベストメンバーで臨むと伝えましたが、今週も同じ」と言った。
「選手たちの持っている経験とモメンタム、集団での力を考え、このメンバーになりました。ベンチメンバー(の投入)でリフレッシュし、弾みをつけたい」
リザーブに日体大の1年生、19歳の向來桜子(FL/NO8)が入った。レスリーHCは「クレイジーチャイルド」と評価する。
「何にでも入り込み、チームに貢献したいという気持ちが強い選手。どんな時でも仕事を見つけようとする。アスリートで、セブンズのときから良い感覚を感じていたので、次の試合ではインパクトを与えてくれるはず」と期待を寄せる。
対戦相手のイタリアについて同HCは、「そんなに(体は)大きくなく、選手層がそれほど厚いわけでもない。ただ、シックスネーションズの経験はある。日本とキャラクターは似ていると思う」と話す。
PR南早紀主将も、「キックを使ってくる。スピードも、アジリティもあるので、(防御で)やみくもに前に出るだけではダメ」と戦い方に言及した。
ノックアウトステージへ進出できる可能性は数字的にかなり厳しい。他チームの結果によっても未来が左右される。
そんな状況についてレスリーHCは、「トライを追い求めすぎるのではなく、3トライを取ったアメリカ戦では、他にも、惜しくも得点に結びつけられないシーンがあった。そういうところを改善していくことを考えたい」
何より、持てる力を出し切りたい。
南主将も、「この5年間で積み上げてきたものを出す」と覚悟を決める。
12番を背負い、2試合続けて先発の山本実は、「アメリカ戦ではチャンスを作れたが、そこから得点する、さらにモメンタムを作ることが足りなかった。夏(の国内でのテストマッチ)はFWでトライを取れていたが、今大会は対策されているのでBKで取りたい」と話す。
2番の谷口琴美は、試合の流れに直結するラインアウトについて、「相手は背が高い。競られるとプレッシャーを受けるので、スピードで取りたい」と方向性を口にした。
全員が責任を果たす。力を出し切る。その先に勝利がある。
キックオフは、10月23日の12時45分(現地時間/日本時間8時45分)。
2試合戦ったファンガレイから変わり、オークランドのワイタケレスタジアムが舞台となる。
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<ラグビーワールドカップ2021 女子日本代表 試合登録メンバー/vs イタリア>
1.南 早紀(主将/横河武蔵野アルテミ・スターズ/28 caps)
2.谷口 琴美(MIE PEARLS/5 caps)
3.加藤 幸子(横河武蔵野アルテミ・スターズ/13 caps)
4.佐藤 優奈(東京山九フェニックス/9 caps)
5.高野 眞希(横河武蔵野アルテミ・スターズ/19 caps)
6.細川 恭子(MIE PEARLS/10 caps)
7.長田 いろは(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/18 caps)
8.齊藤 聖奈(MIE PEARLS/34 caps)
9.阿部 恵(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/13 caps)
10.大塚 朱紗(RKUグレース/12 caps)
11.今釘 小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA・立正大学ラグビー部/12 caps)
12.山本 実(MIE PEARLS/23 caps)
13.古田 真菜(東京山九フェニックス/17 caps)
14.名倉 ひなの(横河武蔵野アルテミ・スターズ/13 caps)
15.松田 凜日(日本体育大学ラグビー部女子/8 caps)
16.小牧 日菜多(日本体育大学ラグビー部女子/5 caps)
17.ラベマイ まこと(横河武蔵野アルテミ・スターズ/19 caps)
18.吉村 乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA・立正大学ラグビー部/7 caps)
19.川村 雅未(RKUグレース/3 caps)
20.向來 桜子(日本体育大学ラグビー部女子/2 caps)
21.津久井 萌(横河武蔵野アルテミ・スターズ/21 caps)
22.中山 潮音(横河武蔵野アルテミ・スターズ/9 caps)
23.庵奥 里愛(MIE PEARLS/8 caps)