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南ア、最終戦でアルゼンチン下すも逆転優勝ならず。混戦の南半球4か国対抗を制したのはNZ。

2022.09.25

果敢に攻めた南アだが、アルゼンチンはタフだった。タックルされるフランソワ・ステイン (C)Getty Images


 南半球の強豪4か国がぶつかる「ザ・ラグビーチャンピオンシップ 2022」の栄冠に輝くことになったのは、ニュージーランド代表“オールブラックス”だった。
 4勝2敗(総勝点19)で先に戦いを終えていた黒衣のライバルを追いかけ、2位の南アフリカ代表“スプリングボックス”は地元ダーバンのキングスパークで現地時間9月24日に最終戦に臨み、アルゼンチン代表に38-21で勝ったが、逆転優勝への厳しい条件をクリアすることはできなかった。

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 逆転優勝のためにはトライを相手より3つ以上多く決めてボーナスポイントを獲得し、39点差以上つけて勝利することが必要だった南アフリカは、序盤から積極的にトライを狙いにいった。しかし、対するアルゼンチンも1大会中に全チームから勝利を奪うという目標があり、ワンサイドゲームにはならなかった。

 南アフリカは、焦りがあったか、10番をつけたフランソワ・ステインが前半にタッチキックミスを連発し、スムーズに試合を運ぶことができなかった。

 それでも、16分、アルゼンチンの7番をつけたマルコス・クレメールにイエローカードが提示され、南アフリカはその3分後、本職フランカーを欠いた相手パックをスクラムで圧倒し、先制トライを挙げた。

 アルゼンチンは反則が多く、27分には別の選手が10分間の退出を命じられ、数的有利が続いた南アフリカはまもなく、ラインアウトモールから持ち出したキャプテンのFLシヤ・コリシがトライゲッターとなった。

 38分にはSOステインが約55メートルのペナルティゴールを決め、17-0となった。

 しかし、ハーフタイム前にアルゼンチンが反撃し、キックを活かしてゴールに迫り、SHゴンサロ・ベルトラノウがトライ。コンバージョンも決まり10点差で折り返しとなった。

 落ち着きを取り戻したアルゼンチンは後半の入りがよく、47分(後半7分)、テンポよくつないで大外にいたFLフアン・マルティン・ゴンサレスが巧みなステップでディフェンダーをかわしてゴールへ走り切り、南アサポーターにため息をつかせた。WTBエミリアノ・ボフェリがコンバージョンを決めて貴重な2点を追加。

 17-14とされた南アフリカは55分にラインアウトからのドライビングモールでペナルティトライを獲得するも、その後、危険なプレーと反則により60分、65分とイエローカードを提示されて流れが変わり、数的有利となったアルゼンチンが68分にトライを奪い返し、再び点差は詰まった。

 南アフリカは終盤に2トライを追加して勝利を手にしたものの、結局、ボーナスポイントは獲得できず、優勝には届かなかった。

 一方、2勝4敗で最下位に終わったアルゼンチンだが、ホームでオーストラリアを下したのに続き、第3節ではニュージーランドの地でオールブラックスを倒すなどマイケル・チェイカ ヘッドコーチ率いる新体制で奮闘が光り、日本などと同組に入る来年のワールドカップへ向けて自信をつけたに違いない。

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