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NZ・オールブラックスがトンネル脱出! 宿敵の南ア・スプリングボックス倒し久しぶりに笑顔

2022.08.14

笑顔のオールブラックス。スプリングボックスを倒してフリーダムカップを獲得した(Photo: Getty Images)


 ラグビー大国のニュージーランドが誇る勇者たち、“オールブラックス”が久しぶりに笑顔を取り戻した。
 1998年以来となる3連敗を喫して世界ランキングはチーム史上最低の5位まで落とし、イアン・フォスター ヘッドコーチの解任を求める声が高まっていたが、南アフリカ遠征の2戦目(ザ・ラグビーチャンピオンシップ第2節)で意地を見せ、ライバルの同国代表“スプリングボックス”を倒した。現地時間8月13日、ジョハネスバーグのエミレーツ・エアライン パークで激突し、6万1519人の大観衆で完全アウェイの雰囲気のなか、35-23で制した。

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 序盤から激しい攻防となり、オールブラックスは前半25分にSOリッチー・モウンガのペナルティゴール(PG)で先制した。さらに、28分にはWTBケイリブ・クラークのブレイクスルーからチャンスを広げ、連続攻撃を主将のFLサム・ケインがフィニッシュ。リズムを良くした黒衣の男たちは33分にも攻め込み、パワフルなHOサミソニ・タウケイアホが緑の壁を破ってインゴールにねじ込んだ。

 一方、15点ビハインドとなった2019年ワールドカップ王者のスプリングボックスは、37分、敵陣22メートルライン内のモールから展開して、右外にいたCTBルカニョ・アムがタックラーを振り切ってトライ。厳しい角度からのコンバージョンを決めたSOハンドレ・ポラードは、ハーフタイム前には自陣から約55メートルのPGも成功し、5点差に詰めて折り返した。

力走するNZのリーコ・イオアネ。勝利に貢献し、マン・オブ・ザ・マッチ(Photo: Getty Images)

 後半の序盤、両チームともPGで得点を重ね、反撃の勢いを増したスプリングボックスは56分(後半16分)、CTBアムが自陣からのカウンターで大きくゲインし、仲間にパスを送ってトライが生まれたかに思われたが、一連の流れで南アフリカ側に反則があり、ノートライ。逆にオールブラックスがPGでリードを広げた。

 しかし、スプリングボックスはリスタート後、敵陣深くで相手にプレッシャーをかけてボールを奪い返し、すばやくワイドに展開してWTBマカゾレ・マピンピがトライ。ポラードのゴールキック好調で、1点差に詰めた。

 そして、67分、オールブラックスのハンドリングエラーでチャンスとなったスプリングボックスに対し、黒衣の22番をつけたボーデン・バレットが反則を犯してしまい、イエローカード。押せ押せムードのホームチームはポラードのPGで逆転した。

 しかし、数的不利となったオールブラックスだが奮闘を続け、73分、CTBリーコ・イオアネのビッグゲインで敵陣深くに入ってボールをつなぎ、アドバンテージを得ながらの連続攻撃をCTBデイヴィッド・ハヴィリがフィニッシュし、再びリードを奪った。

 再逆転に成功したオールブラックスは79分にもゴールに迫り、LOスコット・バレットが突っ込んでトライが認められ、勝負あり。激闘は35-23でノーサイドとなった。

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