ラグビーリパブリック

タッチラグビー出身のセンス×パワー抜群のジンジャー。女子南アフリカ代表、リベンジ誓う

2022.07.29

SOリビー・ヤンサ ファン レンスバーグは、走ってよし、蹴ってよし。(撮影/松本かおり)

「ジンジャー」ことCTBアピウェン・ングウェヴはキャップ10。167センチ、86キロ。(撮影/松本かおり)



 ノートライで敗れた釜石での戦いから6日後の戦いでリベンジするつもりだ。
 7月30日に女子日本代表(サクラフィフティーン)と戦う南アフリカ代表が試合前日の同29日午前、熊谷ラグビー場で練習をおこなった。

 6-15で敗れた同24日の第1テストマッチで2PGを決めたSOリビー・ヤンサ ファン レンスバーグ(以下、リビー)は司令塔として初戦を、「チャンスを作ることはできたが、(得点に結びつける)遂行力に課題が残った」と振り返った。

「チームとしては、先週と同じストラクチャーで戦います」と話す。
 1戦目で出た修正点については、この1週間のトレーニングの中で整えてきた。

 10月に開幕するワールドカップ(以下、W杯)へ出場する同チーム。その舞台で飛躍するための準備を重ねる途中にあるテストマッチだ。
「W杯へ向けて強化中です。このメンバーでのトレーニング、試合を通して、徐々に必要なピースが揃ってきています」
 重ねてきたハードワークを「結果に結びつけたい」と話した。

 リビーは27歳で178センチの長身。高校時代まではホッケーや水泳に打ち込み、19歳から楕円球の世界に本格的に入った。
 スタートは遅かったが向いていた。タッチラグビーでセンスを見せ、2015年のタッチラグビーW杯では南アフリカ代表に。7人制ラグビーを勧められて転向した。
 その後15人制代表に選出され、キャップ7と経験を増やしている。

「家族のみんなは、(ファミリーの中で)初めて代表選手となった私に期待をかけてくれている」と話す。
 タッチ仕込みでステップワークも軽快。自ら抜くこともできる10番は、サクラフィフティーンにとって要注意人物となる。

 そのリビーと並んでハードなランニングを見せるのが、12番のアピウェ・ングウェヴだ。
 第1テストマッチでもパワーあふれる走りで何度もチャンスメイク。明日の試合に向け、「スコアという結果を残したい。初戦は状況判断のミスが多かったけど、それを改善する準備をしてきました」と話した。

 コサ語を話す。この日の会見では、コサ語と英語の両方ができるPRババルワ・ラチャを介して報道陣の質問に対応した。
 ラグビー愛の深い24歳。現在は代表活動に集中しているが、W杯後は学業に戻る計画もある。目の前のことに常に全力を尽くす。

 おしゃれなヘアスタイルについて、「もともとショートが好きで、好きな色に染めてみました。そうしたら、ジンジャー(しょうが)と呼ばれた」と笑う。
「染めたお陰で存在を知ってもらえたし、評判もいいから、しばらくこのままいきたいと思っています」

 ピッチの上でも見つけやすい。この人のランメーターの数値も、勝負の行方を大きく左右しそうだ。

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