7月2日の日本との試合の前日練習後、フランス代表ラファエル・イバネスGMと、今回の遠征で代表復帰、また再びキャプテンを務めることになったFLシャルル・オリヴォンが会見に現れた。
フランス人記者からは、連日のように暑さに関する質問が投げかけられる。その問いに対してオリヴォンは、「2019年にも日本に来ました。その時も蒸し暑かったことを覚えていますが、今回ほどではありませんでした。ただ、いまキャプテンズランを終えたところですが、耐え難いものではありませんでした。暑いということは聞いていたので、前もって準備を進めていました。その結果、最善のコンディションで順応することができました」と答えた。
今回の試合ではウォーターブレイクが各ハーフに3回ずつとられることになった。
「この試合では各ハーフに3度ずつ、10分、20分、30分に、1分、2分、1分と短く導入され、選手がリフレッシュできるようになりました。このウォーターブレイクに関するルールも細かく決められています。気候条件を考えれば適切な判断でしょう。フランス代表の選手の中の誰一人としてこの試合が行われる気候条件について不平不満を述べる者はいません。この10日間最善の準備をしてきました。しかしこのような国際試合では、私の経験からですが、この試合を日中の暑い時間帯に設定したことについて、この遠征後に検討されることになるでしょう」とイバネスGMが説明した。
フランス人記者から、「来週の試合の開始時間を午後のもう少し遅い時間に遅らせることがいまから可能か」と再び質問が投げかけられると、「そのような可能性があるかどうかは私にはわかりません。すべてが事前にオーガナイズされ、決定されています。インターナショナルラグビーの決定に干渉することはできません。ただ、私たちの選手は並外れたコンペティターで、いかなる状況でもプレーできるフランス代表チームです。これは私たちにとって幸運なことです。しかしながら選手の安全を考慮するということも重要です」とイバネスGMは選手の健康を守る必要性を訴えた。
イバネスGMも現役時代に日本と対戦している(2003年に豪州で開催されたワールドカップ、以下W杯)。
「あれから長い年月が経ちました。日本はどんどん成長しています。プロ化にも順応し歴史に残る快挙を成し遂げました。日本協会は今日めざましい発展を見せている協会の一つで、多くのラグビー実践者がいて、多くのクラブがあります。私たちが今練習で使わせてもらっているシャイニングアークスの練習施設を見ても、また私たちと一緒に練習してくれた大学生の技術を見てもそのことがわかります。重要なラグビー国です」と日本ラグビーの発展を讃えた。
一方、オリヴォンは2度目の来日となる。
前回は2019年のW杯日本大会。肩の負傷で2年間グラウンドから離れていた後の代表復帰だった。準々決勝のウエールズ戦でチームは敗れたものの、ヴァカタワ、デュポン、ンタマックと繋いだボールを受け取ったオリヴォンがインゴールに走り込んで決めたトライは、彼の国際試合の舞台への復活を印象付けた。
今回は昨年6月に膝靱帯を手術し、所属クラブのトゥーロンで復帰したのが今年3月。そして今回、この日本で、再びフランス代表として復帰を果たそうとしている。
「日本は僕にとってはとても素晴らしい思い出がある国です。2019年、怪我から復帰し、数週間後にW杯に参加するために日本に来ていました。思い出すのはとても幸せな思い出ばかりです。今回の遠征ではその時と共通しているものを感じます。今回、スタッフから招集された時、いろいろな思いが込み上げてきました。来日してからもこの国のカルチャーにまた触れることができて喜んでいます。ラファエル(イバネス)も言っていましたが、W杯期間中この国での盛り上がりを感じました。その盛り上がりを、今の(シャイニングアークスの)トレーニングセンターやその外で、街やSNSでも感じます。日本をまた訪れることができて、とても喜んでいます」