ラグビーリパブリック

11番で先発出場濃厚なフランス代表マティス・ルベルは、「最優先するのはチームと勝利」。

2022.06.30

SOロマン・ンタマック(今ツアーには不参加)の幼馴染でもあるルベル。(撮影/松本かおり)

U20代表など、各年代代表を経て順調に成長するアダッド。(撮影/松本かおり)



 30度をゆうに超える暑さの中、フランス代表は強度の高い、実戦形式のトレーニングを実施した。

 6月29日、試合の3日前。日本代表との第1テストマッチを控える世界ランキング2位の強豪は、キックからの切り返しや、FWがオフロードパスをつないで前へ出る練習を繰り返した。

 練習後の会見に登場したのは、WTBマティス・ルベルとFW第3列のマティアス・アダッドだ。
 それぞれ23歳と21歳。トゥールーズとラ・ロシェルに所属している。

 ルベルは、2021年秋のジョージア戦で代表デビュー。2022年のシックスネーションズ、ウエールズ戦にも僅かな時間ながら出場した。7月2日の日本代表とのテストマッチには11番で出場すると見られている。

 アダッドは193センチ、100キロの体躯ながら、低く、激しいタックルも得意とする選手だ。走力もある。
 トップ14の2021-2022シーズンには12試合に出場。優勝した欧州チャンピオンズのファイナルにも先発で出場し、チームに貢献した。

 今回が2度目のテストマッチ先発となるルベルはチームマンだ。
 来年のワールドカップ(以下、W杯)への出場を目指しているし、選手それぞれが個人的な目標を持つのは当然のこととしながら、「最優先されるべきはチームであり、チームの勝利」と話した。
 自分が、長期的な計画でW杯優勝を狙うチームの中に入ることを理解している。

 日本特有の暑さについても落ち着いて答えた。
「確かに暑いし、その中でのハードな練習でした。しかし、それこそがトレーニングの目的だと理解して取り組んでいます。マルクシ(フランスの練習拠点)でも、練習環境を(日本の暑さに)似た設定にして練習をしてきました」
 対策は十分におこなっていると口にした。

 日本代表については、「タフな試合になる」と話し、続けた。
「ボールをキープして攻めてくる。ディフェンスではスペースを与えないようにしないと。良い選手がたくさんいる」
 要注意選手として(同じWTBの)ゲラード・ファンデンヒーファーやシオサイア・フィフィタの名を挙げた。

 この日はメンバー外チームのひとりとして練習に参加したアダッドは、今回の日本ツアー中の国際舞台デビューを狙っている。
「このチームの一員になれてとても幸せです。素晴らしい発見、素晴らしい経験を得られています。チームにエナジーを与えたい」と話し、「試合に出る機会に恵まれればフランスを代表する誇りを持って戦いたい」と誓った。

▼フランス代表 2022夏 来日メンバー
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