ジャパンラグビーリーグワンで来季ディビジョン2への自動昇格を決めていた豊田自動織機シャトルズ愛知が、5月8日に地元のパロマ瑞穂ラグビー場でおこなわれたディビジョン3の最終順位決定戦で宗像サニックスブルースを55-29で下し、優勝で締めくくった。
一方、今シーズン限りで活動を休止することを発表している宗像サニックスブルースは、入替戦を辞退しており、これがラストゲームだったが、勝利で飾ることはできず、1994年からの歴史に幕を閉じる。
先制したのは宗像サニックスブルースだった。
前半5分、敵陣深くに入ってNO8ジョセフ・トゥペがディフェンダーをひきつけ、FB八文字雅和、WTB石垣航平とつなぎ、最初のトライが生まれた。
しかし、豊田自動織機シャトルズ愛知は12分にラインアウトからドライビングモールでゴールラインを割り、同点に追いつくと、20分にはモールからのバックス展開でWTB大道勇喜がタックルを受けながらもインゴール右隅に押さえ、勝ち越した。
シャトルズペースは続き、27分には敵陣深くでのスクラムを起点に攻め、SO清水晶大がディフェンスを破ってトライゲッターとなった。
さらに、35分にはラインアウトスチールから攻めに転じ、ディフェンス裏へのチップキックをキャッチしたWTB大道がハーフウェイから疾走して追加点。39分には、NO8タレニ・セウがインターセプトからゴールへ走り切り、29-5で折り返した。
だが、24点差とされた宗像サニックスブルースだが、あきらめなかった。
44分(後半4分)、LO西井利宏が突破してゲインし、LO花田広樹、SO竹中太一とつなぎ、トライを奪い返した。ブルース在籍9季の西井は49分にも力走で今度は自らゴールに持ち込み、チームを活気づけた。
そして、52分には今季新加入だった33歳のFL吉田光治郎が力強い走りで大きくゲインし、同じく移籍組のFB八文字につないでトライ。コンバージョンも決まり5点差となった。
しかし、豊田自動織機シャトルズ愛知は62分、敵陣深くでPKを得るとクイックタップから速攻を仕掛け、ゴールに迫ったあとすばやくボールを動かし、左の空いたスペースをWTB中野豪が突いて追加点を獲得。69分には宗像サニックスブルースが自陣深くでパスを乱し、ルーズボールを拾った中野が連続トライを決め、点差を広げた。
それでも宗像サニックスブルースは粘り、72分にFWが塊になってインゴールになだれ込み、FL吉田のトライが認められた。
が、豊田自動織機シャトルズ愛知は75分に敵陣深くで相手にプレッシャーをかけてボールを奪い返し、CTB齊藤大朗が右外を抜けてインゴールに持ち込み、勝負あり。
シャトルズは終了前にもSH末拓実がトライを追加し、優勝を飾った。
なお、5月6日には熊本のえがお健康スタジアムで4位~6位決定戦(最終節)がおこなわれ、九州電力キューデンヴォルテクスが36-24でクリタウォーターガッシュ昭島に勝っている。
リーグワン2022・デイビジョン3の最終順位は以下のとおり。
1位:豊田自動織機シャトルズ愛知(ディビジョン2に自動昇格)
2位:清水建設江東ブルーシャークス(デイビジョン2・3入替戦出場)
3位:宗像サニックスブルース
4位:九州電力キューデンヴォルテクス
5位:中国電力レッドレグリオンズ
6位:クリタウォーターガッシュ昭島