ラグビーリパブリック

イタリア代表が魂を見せる。シックスネーションズ36連敗も新人ら躍動で希望の光。

2022.03.13

イタリア代表。3月12日のスコットランド戦は国歌斉唱から気合いが入っていた(Photo: Getty Images)


 ヨーロッパのラグビー強豪6か国がぶつかる「シックスネーションズ」において、2015年3月から勝てておらず、大会通算100敗を喫してしまったイタリア代表。黒歴史に終止符を打とうと、現地時間3月12日に首都ローマのスタディオ・オリンピコで奮闘したが、スコットランド代表に22-33で敗れ、36連敗となった。

 この試合、ペナルティゴールで先制したイタリアだったが、前半17分、スコットランドがHOジョージ・ターナー、SHアリ・プライスとビッグゲインが続いてチャンスとなり、クイックリサイクル後、SOフィン・ラッセルから長いパスをもらったCTBサム・ジョンソンが左隅にフィニッシュし、逆転した。

 21分には、イタリアが攻め込んでゴールに迫ったが、スコットランドのSHプライスにインターセプトされ、ファンの声援は悲鳴に変わる。サポートとキック&チェイスで点差を広げられた。

攻めるスコットランド代表に対して粘り強くディフェンスしたイタリア代表(Photo: Getty Images)

 それでもイタリアは29分、スクラムからのムーブで右WTBピエール・ブルーノが駆け上がり、ゴール目前でタックルを受けタッチライン外に押し出されそうになったが、内にいたSHカラム・ブレイリーにつなぎ、トライが決まった。2022年大会は3節までにわずか1トライしか挙げていなかったイタリアにとって、うっぷんを晴らすチームアタックとなった。

 しかし、一時2点差に詰めたものの、地力に勝るスコットランドにスコアを重ねられ、10-33となって勝利は遠のく。それでも、イタリアは気合いを入れ直し、後半25分、途中出場していた22歳のアウトサイドBKアンジェ・カプオッツォが連続攻撃をフィニッシュしてデビュー戦トライとなり、会場を沸かせた。

 そして、イタリアは80分を過ぎたあとのラストアタックでもチーム一体となって自陣から攻め上がり、カプオッツォが連続トライで締めくくり、次週の最終節へ希望をつないだ。

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