世界ランキング14位のイタリア代表にとって、敵地で同5位の“格上”アイルランド代表に挑むのは、戦前から厳しいチャレンジになることは予想されていたが、試合の大半を2人少ない状態で戦うのは非常な劣勢となり、終盤にもう1人減っては反撃することも難しく、6-57と惨敗してしまった。
ダブリンのアビバスタジアムで現地時間2月27日におこなわれた2022シックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)の第3節。
ホストチームのアイルランド代表が前半3分にNO8ケイラン・ドリスの突破からつないでSOジョーイ・カーベリーが先制トライを挙げたのに対し、イタリア代表は13分、FBエドアルド・パドヴァーニが約50メートルの距離からペナルティゴールを決め、チームを活気づけた。
しかし、18分から試合は一方的な展開になってしまう。イタリア代表のHOハメ・ファイヴァが危険なタックルをしたと判定されレッドカード、一発退場を命じられた。その10分前に先発HOのジャンマルコ・ルケージは負傷で退いていたため、イタリア代表はHOがいなくなってしまったのだ。スクラムはノーコンテストとなったので、BK(WTB)を1人下げてフロントローにPRの選手を代わりに入れた。規則でさらにもう1人退出しなければならず、イタリア代表は13人になってしまった。
数的不利となった青いジャージーの男たちは懸命にディフェンスし、接点でも奮闘したが、アイルランド代表はその後、8トライを追加し大量得点。
後半34分には、トライチャンスだったアイルランド代表に対してイタリアの選手が故意の反則をしたとしてイエローカードを提示され、12人になったチームは残り時間も自陣で受け身の状態が続き、大敗を喫した。
イタリア代表は2000年からヨーロッパの強豪国グループに加わりシックスネーションズで戦っているが、2015年2月末のスコットランド戦を最後に同大会では勝っておらず、これで35連敗。シックスネーションズ通算100敗となった。