全国高校ラグビー大会で初めてベスト4入りした國學院大學栃木高校が、3連覇を目指した神奈川の桐蔭学園高校を破り、日本一まであとひとつと迫った。東大阪市花園ラグビー場で1月5日、第101回大会の準決勝で両校は対戦し、21-10で國學院栃木が制した。
桐蔭学園は史上6校目の3連覇を逃した。
前半、風上だった國學院栃木は、3分にCTB田中大誠がペナルティゴール(PG)を決め、先制した。
ディフェンスも堅く、ブレイクダウンではLO岡部義大などが奮闘して流れをよくしたチャレンジャーは、17分にもペナルティを得ると、ゲームキャプテンも務めるCTB田中が約40メートルの距離からショットを狙い、決めて6-0とした。
さらに、リスタート後には、自陣深くでボールをキャッチしたSO伊藤龍之介がダミーからランで抜けて大きくゲインし、サポートの仲間たちが次々とつなぎ、一気に敵陣深くに入る。そして、すばやいリサイクルから、伊藤龍之介が左へキックパスを放ち、WTB伊藤大暉にとおりトライが生まれた。コンバージョンも決まり、貴重な2点を追加。
國學院栃木の勢いは止まらず、22分にはドライビングモールで敵陣22メートルライン内に入り、フォワードがタテを突いたあとバックスに展開し、FB青柳潤之介がトライを挙げ、18-0とリードを広げた。
一方の桐蔭学園はハーフタイム前、相手の落球からキック&チェイスでプレッシャーをかけ、WTB原小太郎がインゴールにボールを押さえて5点を奪い返し、13点差に詰めて折り返した。
後半、反撃を加速させたい桐蔭学園だったが、國學院栃木は背番号10の伊藤龍之介が接点でも勇ましくジャッカルのファインプレーを見せ、流れを変えさせなかった。
國學院栃木はその後、PGでも加点し、21-5とする。
10分には桐蔭学園が12フェイズを重ねてゴールラインを越えたが、堅守も武器とする國學院栃木はグラウンディングを許さなかった。
15分には、桐蔭学園のFB矢崎由高がカウンターで好走し、チャンスになりかけたが、國學院栃木はFB青柳がタックルで足を止め、ゲームキャプテンのCTB田中がブレイクダウンでファイトし、ターンオーバーとなった。
その後も國學院栃木は粘り強いディフェンスを続け、桐蔭学園はラストアタックでようやくトライを奪ったが、まもなくノーサイドの笛が鳴り、國學院栃木の歓喜となった。
決勝は、東海大学付属大阪仰星高校×國學院大學栃木高校。1月8日(土)に東大阪市花園ラグビー場でおこなわれる。