オータム・ネーションズシリーズの2戦目で世界ランキング3位のオーストラリア代表を下したスコットランド代表だが、2019年のワールドカップチャンピオンを倒すことはできなかった。11月13日に地元エディンバラのマレーフィールドで南アフリカ代表と対戦し、15-30で敗れた。
スコットランド代表は次週、日本代表と激突する。
序盤はフィジカル強い南ア相手にしぶといディフェンスを続けていたスコットランドだが、3-3で迎えた前半28分に最初のトライを許した。
南アがターンオーバーからボールをつなぎ、WTBマカゾレ・マピンピが左外を振り切ってゴールへ駆け抜け、勝ち越しに成功した。
スコットランドがチャンスをものにしたのは35分だった。連続攻撃でアドバンテージを得ると、キックパスを活かし、南アのプレッシャーを受けながらも左サイドでボールをつなぎ、最後は主将のFBスチュアート・ホッグがインゴールに持ち込んだ。SOフィン・ラッセルがコンバージョンを決め、10-8と逆転。2点リードで折り返した。
しかし、南アは後半早々、CTBダミアン・デアレンディが左サイドを突破してオフロードで大外のWTBマピンピにつなぎ、逆転トライが生まれた。コンバージョン成功で10-15となる。
その後、スコットランドに反則が続き、南アが51分(後半11分)、56分とペナルティゴール(PG)で得点を重ね、11点差となった。
それでもスコットランドは食らいつき、58分に敵陣深くに入ると、左サイドのモールからボールを動かし、南アのラッシュディフェンスをかわしてチャンスとなり、またもホッグがフィニッシュし、15-21となった。
しかし、世界王者は終盤に強く、68分、PRスティーヴン・キッツォフがブレイクダウンで奮闘してスコットランドの反則を引き出し、SOハンドレ・ポラードがPGで貴重な3点を追加。70分にはHOマルコム・マークスが同じようにブレイクダウンでからんで相手のノット・リリース・ザ・ボールとなり、今度はFBフランソワ・ステインがハーフウェイからロングショットを決めた。
南アはその後もプレッシャーをかけ続け、78分にもPGで加点し、スコットランドを下した。
同日、イタリアのトレヴィーゾ(スタディオ・コムナーレ・ディ・モニーゴ)では、2023年のワールドカップで日本代表と同組に入るアルゼンチン代表(現世界ランキング8位)がイタリア代表(同14位)と対戦し、37-16で快勝した。
アルゼンチンは前半9分に自軍が蹴ったハイボールをFBエミリアノ・ボフェリが捕球し、チャンスメイクしてLOマルコス・クレメールの先制トライを生むと、28分には足技を使ってFLフアン・マルティン・ゴンザレスがファイブポインターとなった。
後半開始早々にもゴールラインを割り、24-6と点差を拡大する。
一方のイタリアは47分(後半7分)にゴールに迫り、SHステファン・ヴァーニーがインゴールに突っ込みトライ。コンバージョン成功で、50分にはPGで得点し、8点差に詰めた。
しかし、アルゼンチンはハードタックルの連発でイタリアにプレッシャーをかけ続け、主導権を渡さなかった。55分には敵陣22メートルライン内のスクラムから攻め、テンポよく右に展開してWTBサンティアゴ・コルデーロがフィニッシュ。その後、さらにPGでリードを広げた。
76分には敵陣深くでラインアウトからモールを組むと、HOファクンド・ボッシュが塊を割ってインゴールに突っ込み、勝負を決めた。
アルゼンチンは次週、日本が大敗したアイルランドに挑む。