ラグビーリパブリック

平均年齢25歳、平均キャップ数17。フランス代表、アルゼンチン代表戦メンバーに「初」や「屈強フィニッシャー」

2021.11.06

初テストに挑むLOチボー・フラマン。トゥールーズでの活躍が認められた。(Getty Images)



 オータム・ネーションズシリーズ第1戦に向けてのフランス代表メンバーが発表された。
 11月6日、スタッド・ド・フランス(サンドニ)でアルゼンチン代表と戦う(21時キックオフ/日本時間=11月7日 午前5時)。

「チームとしての一貫性を守りながらも、ポジション争いで選手同士が刺激し合い、チームは進化している。平均年齢25歳、平均キャップ数17の若いチームを成長させて、より強いラグビーを目指す」とファビアン・ガルティエ ヘッドコーチ(以下、HC)は最初に述べた。

 NO8にアントニー・ジュロン、FLにカメロン・ウォキ、そしてFBにはメルヴィン・ジャミネが選ばれた。
 この夏のオーストラリア遠征での活躍と、現在のトップ14でのパフォーマンスが認められた。

 LOには、初キャップのチボー・フラマンが抜擢された。昨季トゥールーズに入団以来、メキメキと頭角を現している選手だ。ベルギーでSOとしてラグビーを始め、イングランドの大学でLOに転向した。
 大学在学中にアルゼンチンのフランス大使館で研修をしながら、現地の1部リーグのクラブチームに加入し決勝に進出した。イングランドに戻りワスプスに入団、そこでのプレーがトゥールーズのリクルーターの目に留まった。

 パフォーマンス、豊富な運動量だけではなく、フラマンの経歴や「子どもの頃、彼の部屋の天井にはフランス代表のポスターが貼られていて、彼は毎晩、ブルーのジャージーを目に焼き付けてから目を閉じ、眠りについていた」というストーリーもガルティエHCの心を惹きつけた。

 ここ数年、フランスのラグビーメディアやファンの間で議論されてきたのが、「ロマン・ンタマックかマチュー・ジャリベール、どちらが10番を着けるか」だった。
 ンタマックはトゥールーズでCTB、ジャリベールもボルドーでFBをしていたこともあり、最近では「どちらもスタメン」という意見が強くなっていた。

「CTBのヴィリミ・ヴァカタワとアルチュール・ヴァンサンの負傷欠場もあるが、このオプションはずっと考えていたし、本人たちにも話してきた。他の選手も複数のポジションをカバーできるから、ゲームの状況によってポジションを入れ替えることもできる」とガルティエHCは説明した。

 また、「屈強なフィニッシャーが必要」と言っていたガルティエHCは、その言葉通り、試合にインパクトを与えてくれるパワフルなメンバーを選んだ。
 中でもセク・マカルはFLの選手だが、スタッド・フランセではWTBのような働きもしていることから、FW6人、BK2人の構成にしたと言う。

 この秋はFLシャルル・オリヴォンが負傷欠場のため、SHアントワンヌ・デュポンがキャプテンを務める。
 パフォーマンス、チームやプレーへの影響力、そしてレフリーといい関係を築いていることが理由にあげられている。

 本人は、「スタッフは僕という人間を見て選んでくれたのだから、自分を変える必要はないし、これまで通り自分のプレーにも集中できる。ファビアン(ガルティエHC)ともよく話し合う。彼もSHで代表キャプテンだったから、キャプテンのことやプレーについて彼の経験から多くを学べる。フランスにはSHの素晴らしいレガシーがある」と、まだまだ成長することに貪欲だ。

 対するアルゼンチン代表にはトップ14でプレーする選手が11人選ばれた。
「チームの強化が思い通りに進められない苦しい状況だが、そんな時こそ彼らは一層力を発揮する。激しい試合になる」と、フランス代表ゼネラルマネージャーのラファエル・イバネスは警戒する。

◆フランスvsアルゼンチン
11月6日(土)
午後9時キックオフ(日本時間 11月7日 午前5時キックオフ)
出場メンバーはココ



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