ラグビーリパブリック

ブレイブブロッサムズをリスペクト 豪代表はベスト布陣で日本と激突へ

2021.10.21

世界最高峰プロップのひとりであるタニエラ・トゥポウ。日本戦は3番を着て先発(Photo: Getty Images)


 来日したワールドラグビーランキング3位のオーストラリア代表“ワラビーズ”は、ほぼベストメンバーで日本代表と戦う。10月23日、大分で世界トップレベルのパフォーマンスを披露してくれそうだ。

 10月上旬までおこなわれたザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)で2019年ワールドカップ優勝チームの南アフリカ代表に連勝するなど、大会2位に大きく貢献したCTBのサム・ケレビ(東京サントリーサンゴリアス)は、負傷した足首が完全に回復しておらず欠場。弾丸ランナーのWTBマリカ・コロインベテ(埼玉パナソニックワイルドナイツ)は第3子誕生のため来日しなかったが、同大会でベストフィフティーンに選出されたPRタニエラ・トゥポウ、FLマイケル・フーパー、SOクウェイド・クーパー、そしてトライ王のWTBアンドリュー・ケラウェイなど豪華な顔ぶれがスターティングメンバーに並ぶ。

 4年ぶりのワラビーズ復帰で活躍し、改めて評価されている33歳のクーパーは、花園近鉄ライナーズの司令塔でもあり、日本にもファンは多い。近鉄のチームメイトであるWTBシオサイア・フィフィタとFBセミシ・マシレワが日本代表のスターティングメンバーに名を連ねており、対決が楽しみだ。

 ワラビーズの主将として歴代最多キャップ保持者となったフーパーは昨季トヨタでプレー、ケラウェイはNECに在籍していた選手であり、彼らにも注目が集まる。

 ケレビに替わって12番をつけるハンター・パイサミは父親になったばかりで気持ちも充実しており、同じく23歳のレン・イキタウとエキサイティングなCTBコンビを組む。ほかにも、NO8のロブ・ヴァレティニや新鋭FLのロブ・レオタ、ベンチ入りする21歳のユーティリティBKジョーダン・ペタイアなど、若手も楽しみな選手が多い。

 ワラビーズは近年、スクラムも力をつけており、フロントローでは111キャップ目のPRジェームズ・スリッパーが熟練の技を見せる。HOフォラウ・ファインガアも経験豊かでスキルがあり、PRタニエラ・トゥポウは豪快な走りでも観客を興奮させるだろう。デビュー戦となる可能性が高いリザーブのHOコンナル・マキナニーもセットピースは強く、第1子が無事に誕生してチームに戻ってきた50キャップPRのアラン・アラアラトアも気合が入っているに違いない。
 そのほか、リザーブにはけがから復活したユーティリティBKのジェームズ・オコナーなども入っており、充実した布陣で日本戦に臨む。

 昨年からワラビーズを指揮しているデイヴ・レニー ヘッドコーチは、「我々は、世界クラスの強豪と競ってきたブレイブブロッサムズ(日本代表)に多大な敬意を持っており、最善を尽くす必要がある。しっかりチューニングしないといけない。自分たちに集中し、自分たちの最高のラグビーを貫きたい」とコメントした。

▼オーストラリア代表 試合登録メンバー
※ 画像をクリックするとPDFで大きく表示されます。

1.ジェームズ・スリッパー(ブランビーズ/110 caps)
2.フォラウ・ファインガア(ブランビーズ/21 caps)
3.タニエラ・トゥポウ(レッズ/35 caps)
4.アイザック・ロッダ(フォース/30 caps)
5.マット・フィリップ(レベルズ/19 caps)
6.ロブ・レオタ(レベルズ/2 caps)
7.マイケル・フーパー(主将/ワラターズ/115 caps)
8.ロブ・ヴァレティニ(ブランビーズ/14 caps)
9.ニック・ホワイト(ブランビーズ/43 caps)
10.クウェイド・クーパー(花園近鉄ライナーズ/74 caps)
11.アンドリュー・ケラウェイ(レベルズ/9 caps)
12.ハンター・パイサミ(レッズ/11 caps)
13.レン・イキタウ(ブランビーズ/9 caps)
14.トム・ライト(ブランビーズ/6 caps)
15.リース・ホッジ(レベルズ/53 caps)

16.コンナル・マキナニー(ブランビーズ/―)
17.アンガス・ベル(ワラターズ/12 caps)
18.アラン・アラアラトア(ブランビーズ/50 caps)
19.ダーシー・スワイン(ブランビーズ/9 caps)
20.ピート・サム(ブランビーズ/15 caps)
21.テイト・マクダーモット(レッズ/11 caps)
22.ジェームズ・オコナー(レッズ/57 caps)
23.ジョーダン・ペタイア(レッズ/14 caps)