春の選抜王者と夏のセブンズ王者が菅平でぶつかった。
8月14日、夏合宿の練習試合で東福岡と東海大仰星が対戦した。25分ハーフでおこなわれ、21-17で東福岡が逆転勝利を収めた。
◆東福岡43-21桐蔭学園。選抜の決勝カードはまたもヒガシが圧倒。
春の選抜大会、準決勝では東福岡が仰星を47-17で圧倒。スコアだけを比較すれば縮まったように見えるが、「まだまだ差があります」と仰星の湯浅大智監督は総括した。試合中はこの日一番の土砂降りとあり、差がつきにくく、そして実力差が見えにくいゲームとなった。
ただ開始早々にインパクトを与えたのは仰星だった。いきなりダブルタックルがきれいに決まり、東福岡の巨漢FWを押し戻す。この試合への気迫が感じられた。
直後にPGで先制する。
その後はハンドリングエラーやキックミスなど、お互いにエラーが重なり中盤での攻防が続く。スコアが動いたのは10分過ぎ。
仰星が中盤左でハイパントをキャッチした相手に素早く圧力をかけて、ターンオーバー。すぐさま右に展開しパントキック、止まったボールをもう一度蹴ってインゴールへ滑り込んだ(10-0)。
東福岡が反撃を開始したのは前半終了間際。敵陣22㍍ライン内に入ってから、スリッピーなコンディションに苦しんだが、ラインアウトモールで前進し、フェイズをかけずにピックで押し込んだ。
7-10で迎えた後半も東福岡が最初にスコアした。中央のスクラムでNO8の位置にSH、SHの位置にNO8が入る、用意したプレーがはまった。NO8が動いたサイドとは反対を攻めて、WTB遠藤亮真がライン際で2人を交わしてトライ。14-10で逆転に成功した。
ここで大量に選手を入れ替えたが、東福岡の力は衰えず。リザーブの選手で崩して追加点を奪い、最後は仰星にゴール前のスクラムからトライを決められるも逃げ切った。
これで東福岡は夏合宿の練習試合をB戦含めて全勝で終えた。
同日には京都成章と國學院久我山の練習試合もおこなわれた(25分ハーフ)。スコアは24-0。昨季花園準優勝チームが、夏合宿で好調の久我山に土をつけた。
◆久我山が熱い!4年ぶり花園へ、そして上位進出へ、夏絶好調。
成章はコンタクト力のある久我山に対してディフェンスで引かず、そして雨を感じさせないアタックを見せた。序盤から成章ペースで試合が進み、何度もインゴールへ迫る。前半は最後のプレーでノックオンなどのミスが重なり、スコアは20分過ぎのPGのみ終わった。
だが後半は3連続トライで引き離す。終盤こそ久我山に攻め立てられたが、それも粘りのディフェンスでしのぎ、無失点で勝った。
*夏合宿のリポート詳細は8月25日発売のラグビーマガジン10月号に掲載予定