ラグビーリパブリック

発展する南米ラグビー パラグアイで初のプロ選手誕生

2021.08.13

男子15人制パラグアイ代表(Photo: URP Facebook/ Union De Rugby Del Paraguay)


 男子7人制アルゼンチン代表が東京2020オリンピックで銅メダルを獲得し、南米ラグビー界に新たな歴史を刻んだが、同地域で希望が広がるようなニュースはほかにもあった。

 パラグアイで、プロ化への移行が始まった。
 パラグアイラグビー協会は8月上旬、月曜日から金曜日まで1日6時間トレーニングをする9人の選手と契約を結んだと発表。同国でフルタイム契約のプロラグビー選手が誕生したのは史上初めて。

 同協会のFacebookでは、採用された9選手がプロとしての日課を開始した様子が掲載されている。

 男子15人制パラグアイ代表は現在、世界ランキング47位。ワールドカップにはまだ一度も出場したことがなく、2023フランス大会の南米予選は第1ラウンドで敗退してしまった。ラグビーに関しては、発展途上の国である。

 アメリカ地域のラグビーに詳しい『Americas Rugby News』によると、パラグアイのチームは南米プロリーグの「スーパーリーガ・アメリカナ・デ・ラグビー」に参戦しており、アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジル、チリ、コロンビア、パラグアイの6チームが出場した2021年の同大会でパラグアイのオリンピア・ライオンズは準決勝進出と健闘したが、スコッドメンバーの半数以上はアルゼンチンの選手であり、パラグアイラグビー協会は自国の選手育成に力を入れ始めたということになる。

 アルゼンチンが2027年のラグビーワールドカップ招致レースから撤退したため、楕円球の15人制最高峰舞台が南米で初めて開催されるのは早くても2031年以降と見られているが、10年後にはパラグアイのラグビー界ももっと活気づいているに違いない。

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