宿命のライバル関係にあるニュージーランド代表“オールブラックス”とオーストラリア代表“ワラビーズ”の伝統対決、「ブレディスローカップ」の2021年シリーズが8月7日にキックオフを迎え、オークランドのイーデンパークでおこなわれた第1戦は、19年連続のカップ獲得を目指すニュージーランドが33-25で制した。
前半30分頃まで両チームともペナルティゴールで得点し、9-3とニュージーランドがリード。
しかし最初のトライを挙げたのはオーストラリアだった。
36分、オーストラリアは敵陣10メートルラインからのラインアウトでHOブレンダン・パエンガアモサがロングスローでボールを投げ入れ、キャッチしたCTBハンター・パイサミがブレイクし、WTBアンドリュー・ケラウェイにつなぎ、トライが生まれた。
だが、1点差に詰められたニュージーランドは前半最後、ゴールに迫り、WTBセヴ・リースが密集からすばやくピックアップしてインゴールにねじ込み、16-8として折り返した。
ニュージーランドは、45分(後半5分)に自陣深くからボールを回して攻め上がり、次々とつないで見事なチームアタックを完成させたが、一連の流れのなかでスローフォワードが確認され、トライは認められなかった。
それでも、51分、22メートルラインに迫ったオーストラリアのパスを黒衣の10番リッチー・モウンガがインターセプトして70メートル以上走り切り、ニュージーランドは23-8と点差を広げた。
58分には、FW・BK一体となった連続攻撃をCTBデイヴィッド・ハヴィリがフィニッシュ。最後は、この試合が記念の100キャップ目となったSHアーロン・スミスがすばやく正確な長いパスでお膳立てした。
ニュージーランドの勢いは止まらず、64分にはFBダミアン・マッケンジーが5点を追加。
一方、2002年以来のカップ奪還を目指すオーストラリアも執念を見せ、69分と75分にFBトム・バンクスが連続トライを挙げ、試合終了間際にはモールから持ち出したHOジョーダン・ウエレセがゴールラインを割り、トライの数では4-4と並んだが、この試合、SOノア・ロレシオのゴールキックが不調で、その差も勝敗を分けた一因となった。
第2戦はザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)の開幕戦を兼ね、8月14日に今日と同じイーデンパークでおこなわれる。