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【東京五輪/ラグビー女子】 NZが英国に逆転勝ちで8強入り。仏、豪、米も準々決勝へ

2021.07.29

NZ逆転勝ちで抱き合うステイシー・フルーラー(3番)とルビー・トゥイ。英国は落胆(Photo: Getty Images)


 7月29日に始まった東京オリンピックの女子7人制ラグビー(東京スタジアム)は、初日に予選ラウンドの2節が終了し、ニュージーランド、フランス、オーストラリア、アメリカが2連勝で準々決勝進出を決めた。日本は0勝2敗で8強入りは厳しくなった。

 プールAの初戦で危なげなくケニアを下した優勝候補筆頭のニュージーランドだが、2戦目は、同じく白星発進していたイギリスを相手に苦しみ、残り1分を切ってからの逆転トライで26-21と競り勝った。
 ニュージーランドは序盤、自陣深くでの落球が2つ続き、スクラムからイギリスに連続トライを許した。勢いに乗ったイギリスは4分過ぎにも黒いディフェンスを切り裂き、21点リードを奪った。
 しかし、ニュージーランドは6分にミカエラ・ブライドが自陣から快足を飛ばし、ハーフタイム前にもトライを決め、12-21と点差を詰めて折り返した。
 リズムを整えたニュージーランドは、後半3分、タイラ・ネイサンウォンがダミーで抜け、ハーフウェイから走り切って19-21とする。そして6分、ハイタックルをしたイギリスの選手にイエローカードが出て、ニュージーランドは数的有利となり、ブライドがハーフウェイから抜けて逆転トライで勝利を収めた。

 プールAでは、イギリスに12-14と競り負けたロシア(ロシア・オリンピック委員会チーム)が、2戦目でケニアに35-12で勝ち、1勝1敗となっている。
 序盤からやや劣勢だったケニアは、ジャネット・オケロが躍動してハーフタイム前に連続トライを決め、2点差まで詰めたが、ロシアが後半に3トライを重ねて突き放した。

<プールA 初日終了時点>
1位:ニュージーランド 2勝0敗(総勝点:6/得失点差:+27)
2位:イギリス 1勝1敗(総勝点:4/得失点差:-3)
3位:ロシア 1勝1敗(総勝点:4/得失点差:+21)
4位:ケニア 0勝2敗(総勝点:2/得失点差:-45)

※ 勝点=勝ち:3点、引き分け:2点、負け:1点

ブラジル戦で疾走しトライを挙げるフランスのリナ・ゲラン(Photo: Getty Images)

 プールBでは、フランスが2連勝。オープニングゲームでフィジーに競り勝ち、2戦目はブラジルを相手にカウンターアタックが冴え、40-5で快勝し、同組首位に立った。

 プールBで波乱だったのはカナダ対フィジー戦だ。フィジーが前回大会の銅メダルチーム相手に奮闘し、26-12で番狂わせとなった。
 フィジーはキックオフボールを競って確保し、レアピ・ウルイナサウが駆けて開始十数秒で先制。4分に加点して勢いに乗ると、5分過ぎにもボールをつないで3連続トライとなった。
 21-0で折り返したフィジーは、後半早々には俊敏なウルイナサウがハーフウェイから抜け出してリードを広げた。
 カナダはこの試合、負傷者が相次いだこともあって流れを変えられず、終盤に2トライを奪い返したが反撃が遅かった。

<プールB 初日終了時点>
1位:フランス 2勝0敗(総勝点:6/得失点差:+42)
2位:フィジー 1勝1敗(総勝点:4/得失点差:+7)
3位:カナダ 1勝1敗(総勝点:4/得失点差:+19)
4位:ブラジル 0勝2敗(総勝点:2/得失点差:-68)

日本戦の後半にトライを挙げたアメリカのアリアナ・ラムジー(Photo: Getty Images)

 そして、プールCでは日本が2連敗し、崖っぷちに追い込まれた。同組の最終戦で勝って3位に入れば準々決勝進出の可能性はあるが、初戦で前回大会王者のオーストラリアに0-48と大敗し、2戦目はアメリカに7-17で敗れ、得失点差は「マイナス58」となっており、かなり厳しい状況だ(各プール3位のうち成績上位2チームが8強入り。総勝点で並んだ場合、得失点差で比較する)。

 その日本とプールCの最終戦でぶつかる中国は、初戦ではメダル争いが予想される第4シードのアメリカを相手に14-28と健闘し、2戦目はオーストラリアに果敢に挑んで10-26だった。
 中国の背番号9をつけるヤン・フェイフェイは2試合とも光り、オーストラリア戦では前半2分にダミーを使ってチャンピオンのディフェンスを破り、先制トライを挙げている。また、中国の選手たちはスタミナがあり、2試合とも終盤に追加のトライを取り切っており、日本にとってはタフな相手になりそうだ。

<プールC 初日終了時点>
1位:オーストラリア 2勝0敗(総勝点:6/得失点差:+64)
2位:アメリカ 2勝0敗(総勝点:6/得失点差:+24)
3位:中国 0勝2敗(総勝点:2/得失点差:-30)
4位:日本 0勝2敗(総勝点:2/得失点差:-58)

中国のディフェンダーを振り切る豪州のシャーロット・カズリック(Photo: Getty Images)
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