東京2020オリンピックのラグビー競技(7人制=セブンズ/東京スタジアム)は、男子の熱闘の興奮さめやらぬなか、女子の12チームによる戦いが始まった。
7月29日から3日間のスケジュールでおこなわれ、メダル争いのトーナメントに進むためには、4チームずつ3組に分かれて実施する予選ラウンドでトップ8に入らなければならない。
プールCで戦う日本(愛称:サクラセブンズ)は、前回大会のチャンピオンであるオーストラリアと初戦でぶつかり、0-48と完敗した。
開始早々、ワールドラグビーの年間最優秀女子セブンズ選手賞に選ばれたことがあるシャーロット・カズリックに先制されると、同じく2016リオオリンピックの優勝メンバーであるエマ・トネガトにはハットトリックを許し、計8トライを奪われた。オーストラリアは、長身でスピードがある19歳のマディソン・レヴィも躍動し、今大会で新星となるかもしれない。
日本と同じプールCでは、2018-19ワールド女子セブンズシリーズで2位となり今大会第4シードのアメリカが、中国を28-14で下した。
初出場の中国は敗れたものの、ヤン・フェイフェイが俊敏な動きで仲間のトライを演出するなど前半を7-7と競り、後半は突き放されたものの、最後まで粘りを見せ、ラストアタックではチェン・ケイがキック&チェイスで2トライ目を決めている。
オープニングゲームにはプールBのフランスとフィジーが登場し、フランスが12-5で制している。前日の男子代表の優勝にエナジーをもらったフィジーの女子選手は、7点を追う終了間際に連続攻撃でゴールに迫ったが、フランスが踏ん張った。
プールBのもうひと試合は、前回大会銅メダルで今回は第2シードで参加しているカナダが、ブラジルに33-0で快勝し好スタートを切った。
プールAでは、イギリスがロシアに14-12と逆転勝ち。後半5分にゲームをひっくり返されたが、フルタイムを報せるホーンが鳴ったあと、主将のアビー・ブラウンがロシアのディフェンスを破ってゴールへ走り切り、接戦を制した。
なお、組織的ドーピング問題の処分で主要な国際大会への選手団派遣を認められていないロシアは、潔白を証明した選手のみ個人資格で東京オリンピック参加が許され、ロシア・オリンピック委員会チーム(ROC)として出場している。
そして、優勝候補の筆頭と見られているニュージーランドは、プールAの1試合目でケニアと対戦。ミカエラ・ブライド、ステイシー・フルーラー、ポーシャ・ウッドマンといったスターたちが世界トップクラスの走りを披露し、29-7で白星発進となった。
予選ラウンド第2節の試合は29日夕方におこなわれる。