かつて日本代表になることを夢見ていたホセア・サウマキが、母国トンガの15人制代表に初選出された。トンガラグビー協会が6月17日、来月のテストマッチに臨むスコッドを発表。ラグビーワールドカップ2023の出場権がかかるオセアニア予選を控えており、トウタイ・ケフ ヘッドコーチはPRベン・タメイフナやFL/NO8ナシー・マヌといった経験豊かな選手のほか、15人のニューフェイスを選び、そのうちのひとりであるサウマキはCTBで名を連ねた。
トンガ出身のホセア・サウマキは、20歳で来日して大東文化大学で学び、2017年から4季、弟のアマナキもいるキヤノンイーグルスに在籍。日本ではWTBでプレーすることが多く、2017-18トップリーグではトライ王を争った(順位決定戦を含め計12トライ)。2018年と2019年にはサンウルブズでも活躍し、スーパーラグビーの舞台で爆発的な走りを披露、「トンガンゴジラ」と世界に発信された。
大東文化大ラグビー部の元監督で当時特別顧問だった鏡保幸氏など多くの人に支えられ、日本を愛し、日本代表になることを夢見ていたホセア・サウマキ。しかし、来日前の2012年に7人制トンガ代表でプレーしていたことがあり、2016年に日本代表候補に選ばれたが、他国での代表歴があるためジャパンには入れず、桜のジャージーを着ることはできなかった。
さまざまな条件をクリアすれば別の国の代表になれる可能性はあるものの、そのハードルは高かった。
ワールドカップに出たいという目標を持つホセア・サウマキは、現在29歳。2023年のフランス大会がラストチャンスになるかもしれず、母国トンガの代表としてチャレンジすることを決めたようだ。
トンガ代表は7月3日にオークランドでニュージーランド代表“オールブラックス”とテストマッチをおこなうことになっており、ホセア・サウマキにとってデビュー戦となるかもしれない。
その後、ニュージーランド国内でワールドカップ2023のオセアニア予選が予定されており、サモア代表と2試合戦い、トータルで勝者となった方が「オセアニア 1」としてワールドカップ出場権獲得となる(敗者はクック諸島とのプレーオフに進む)。
なお、「オセアニア 1」として出場権を獲得した場合、ワールドカップ本大会では日本代表などと一緒のプールDに入る。
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