ヨーロッパの強豪6か国が激突する「シックスネーションズ」の2021年大会で、ともに白星発進していたスコットランド代表とウェールズ代表が現地時間2月13日にエディンバラ(マレーフィールド)で対戦し、ウェールズ代表が25-24で逆転勝ちした。
昨年は10試合で3勝しかできず、ウェイン・ピヴァック ヘッドコーチの解任を求める声も出ていたウェールズ代表だが、2勝0敗(勝点9)となり、2年ぶりの王座奪還へ向け前進した。
先に流れを呼び込んだのはスコットランドだった。
3-3で迎えた前半17分、出足速く詰めてきたウェールズのディフェンスに対し、SHアリ・プライスが裏のスペースに絶妙のチップキックを放ち、タイミングよく反応したWTBダーシー・グラハムがダイレクトでキャッチしゴールに持ち込んだ。
24分にはすばやいバックス展開からFBスチュアート・ホッグがボールを蹴り、チェイスで相手にプレッシャーをかけ、ルーズボールを自ら確保してトライを挙げた。
14点を追うウェールズは37分に攻め込み、今月20歳の誕生日を迎えたばかりの新星WTBルイス・リースザミットがファイブポインターになった。50分(後半10分)にも敵陣深くに入ると、テンポよくボールを回してリースザミットが切り込み、WTBリアム・ウィリアムズにつないでトライが生まれ、2点差に詰めた。
53分には危険なプレーをしたスコットランドのPRザンダー・ファーガソンが一発退場となり、流れは変わった。
数的有利となったウェールズはその1分後、ゴールに迫り、PRウィン・ジョーンズがピック&ドライブ、仲間の後押しも受けて逆転トライが認められた。
3点ビハインドとなったスコットランドは64分、敵陣深く中央のスクラムから右へボールを展開し、キャプテンのFBホッグが2人のタックルをかわしてフィニッシュ。再びゲームをひっくり返した。
しかし、20-24とされたウェールズは69分、ハーフウェイでボールを手にしたリースザミットが一気の加速で右外を駆け上がり、キック&チェイス、バウンドボールを自ら確保してインゴールで押さえ、逆転トライ。これが決勝点となった。
現地時間2月14日にはダブリンで、アイルランド代表とフランス代表が対戦する。